
マズルカとは?
マズルカは、ポーランドの舞踊を基にした、3拍子のリズムが特徴の舞曲のことで、性格的小品(キャラクターピース)のひとつです。
元々は、農民の間で流行していた舞踊ですが、16世紀頃に上流階級へと伝わり、ショパンの作品を通してヨーロッパや全世界に知られるようになりました。
マズルカには、マズル、クヤヴィヤク、オベレクなど数種類の踊りがあり、いずれも2拍目か3拍目にアクセントを置くリズムが特徴的であるものの、それぞれに以下のような異なる特徴も挙げられます。
- マズル
- クヤヴィアク
- オベレク
やや速い踊りで、多種多様なリズムが用いられる。
ゆったりとした踊りで、強いリズムが少ない。
かなり速いテンポで、旋回するように目まぐるしく動く。
上記の通り、音楽的にも伝統的にも全く別の舞踊ですが、ショパンは、これらを融合して1曲のマズルカとしています。
ゆえに、今日私たちが聴いているマズルカとは、ある一つの舞踊ではなく、ポーランドに伝わる3種類の舞踊を混ぜ合わせた舞曲だと言えます。
マズルカの代表的な作品
マズルカと言えばショパン!
ポーランド出身の作曲家ショパンは、祖国の伝統や音楽を非常に大切にしていて、マズルカを40曲以上も作っています。
中でも「Op.68-3 マズルカ ヘ長調」は特に有名です。
マズルカを全曲聴き比べ、「これはオベレクを意識しているな」「このリズムはクヤヴィアクかな」などと違いを楽しむのも面白いと思います。
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その他の性格的小品と聴き比べるのがおすすめ!
記事の冒頭でもご紹介した通り、マズルカは性格的小品(キャラクターピース)という音楽ジャンルのひとつです。
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性格的小品(キャラクターピース)とは?主な種類と特徴まとめ【音楽のジャンルを分かりやすく解説!】
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性格的小品は自由な発想によって作られた、ピアノのための短い楽曲のことで、マズルカ以外にもワルツなど様々なジャンルがあります。
各曲の特徴と詳細は以下のリンクよりご覧ください。
性格的小品

以上、この記事ではマズルカの由来や特徴、代表的な作品をご紹介しました。
少しでも皆さんのお役に立てていれば幸いです。