
ギターなど楽器を演奏する際に使うコードネーム。
ですが、「種類がいろいろあって、よく分からない!」という方も多いと思います。
そこで、この記事では中学校で学習する内容を中心に、コードネームについて分かりやすく解説します。
楽器を始めたばかりの方やテスト勉強中の学生さん、授業での説明にお困りの先生方のお役に立てれば幸いです。
コードネームとは?
コードは「和音」、ネームは「名前」のことなので、コードネームとは、和音の名前(呼び方)のことです。
「C」は「ド・ミ・ソ」など、コードネームを見れば和音の構成音が分かるので、わざわざ楽譜に音符を書かなくても演奏者に伝えられる便利な記号です。
(和音の構成音が分かるだけで、伴奏の形までは示されていないので、そこは演奏者の自由)
ただ、コードネームには種類がたくさんあるので、難しそう…
ですが、仕組みさえ分かれば意外と簡単なので、ここからはコードネームの仕組みと中学校までに覚えておきたいコードネームを解説します。
コードネームの仕組み
上記の通り、コードネームの記号や数字には、それぞれ意味があります。
コードネームを覚える最初のステップとして、まずはこれらの意味を理解することが大切です。
①音名
先頭のアルファベットは和音の元になる音の音名です。
コードネームでは以下のような【英語音名】を使用し、「C」は「ド」から始まる和音ですよ~ということを表しています。
「D」なら「レ」から始まる和音、「G♯」なら「ソ♯」から始まる和音というように、最初のアルファベットを見れば、和音の基となる音が分かるのです。
②三和音の種類
次のアルファベットは三和音の種類(長三和音・短三和音・増三和音・減三和音のいずれか)を表しています。

何も書かれていない場合は、「Cメジャー」と呼び、「C(ド)」から始まる長三和音です。
長三和音とは、基音から長3度(鍵盤5個分)→短3度(鍵盤4個分)の順に積み重なった和音のことです。
「m」が書かれている場合は、「Cマイナー」と呼び、「C(ド)」から始まる短三和音のことを表しています。
短三和音とは、短3度(鍵盤4個分)→基音から長3度(鍵盤5個分)の順に積み重なった和音のことです。
この部分が「aug」なら増三和音、「dim」なら減三和音です。
- Cから長3度→長3度の順に積み重なった三和音=「Cオーギュメント」
- Cから短3度→短3度の順に積み重なった三和音=「Cディミニッシュ」
「そもそも和音がよく分からない!」という方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。
-
和音(コード)とは?種類と名称を分かりやすく解説!
続きを見る
③付け足す音
数字が書かれている場合は、4つ以上の音で構成される和音であることを示しています。(何も書かれていなければ三和音)
「7」とだけ書かれている場合は、先ほどのいずれかの三和音に、基音から数えて短7度の音を追加した四和音です。
- Cメジャー(長三和音)+短7度=「Cセブンス」
- Cマイナー(短三和音)+短7度=「Cマイナーセブンス」
「M7」や「Maj7」と書かれている場合は、三和音に、基音から数えて長7度の音を追加した四和音です。
- Cメジャー(長三和音)+長7度=「Cメジャーセブンス」
- Cマイナー(短三和音)+長7度=「Cマイナー・メジャーセブンス」
また、「7」以外の数字が書かれていることもありますが、基本的な考え方は同じで、どの和音に何度の音を追加するかを見れば良いだけです。
- Cメジャー(長三和音)+長6度=「Cシックス」
- C7+長9度=「Cナイン」
「短7度や長6度の意味が分からない」という方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。
-
音程とは?度数の数え方を分かりやすく解説!
続きを見る
④その他の特記事項
あまり頻繁には出てきませんが、コードネームの最後に「-5」などと書かれていることがあります。
これは、特定の度(「-5」なら5度)を半音下げるという意味で使われます。
他にも以下のような特記事項が書かれていることもあります。
- 「sus4(サスフォー)」:3度の音を4度に変更
- 「add9(アドナイン)」:三和音に長9度の音を付け足す

以上がコードネームの基本的な仕組みです。
他にもまだまだたくさんの種類がありますが、まずはここまでの内容をしっかり理解した上で、次のステップに進むのが良いかと思います。

よく使われるコードネーム一覧
ここで示しているのは、あくまで一例です。実に多くの和音が存在しますので、楽譜上で上記以外のコードネームと出くわすことも多々あります。
というわけで、今回の記事は以上です。
コードネームはアルファベットや数字の羅列で、とっつきにくい印象がありますが、一つずつ紐解いていけば意外と覚えやすいかなと思います。
少しでも皆さんのお役に立てていれば幸いです。