元中学校音楽教師のめりーです。交響曲と交響詩の違いを分かりやすく解説します。
交響曲と交響詩。
これらは似ているようで非なる音楽ですが、その違いを明確に説明するのは難しいですよね。
そこで、この記事では、私が教員時代に中学生に説明していた内容を基に、交響曲と交響詩の意味や特徴を解説します。
それぞれの代表曲もご紹介しますので、解説や比較鑑賞を通じて、違いを感じていただけたら幸いです。
交響曲とは?
交響曲は、オーケストラ(管弦楽)によって演奏される、多楽章構成の大規模な楽曲のこと。
英語で「symphony(シンフォニー)」と言い、ギリシア語の「syn=共に」と「phone=響く」が語源です。
「symphony」を「交響曲」と訳したのは森鴎外さんだったと言われています。
交響曲は、概ね4楽章で構成され、1つの楽章がソナタ形式であることが原則ですが、例外も多く、全ての交響曲が同じ構成で作られているわけではありません。
※楽章とは、曲をいくつかに分けた場合のそれぞれの部分のことで、各楽章は独立性をもち、1つの楽章が単独で演奏されることもあります。
交響曲の代表的な作品
交響曲はバッハやベートーヴェンが活躍した古典派時代に発展し、現在に至るまで広く親しまれています。
ゆえに、交響曲はクラシック音楽の定番とも言え、代表的な作品は数知れず。
そこで、ここでは三大交響曲と言われている3作品をご紹介します。(作品名をクリックすると動画サイトに移行します。)
特にベートーヴェン作曲「交響曲第5番 ハ短調」は日本では「運命」という名で知られており、冒頭の「ジャジャジャジャーン」を聴いたことがない人はいない!と言っても過言ではないほどの名作です。
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交響詩とは?
交響詩とは、オーケストラ(管弦楽)によって演奏される標題音楽のひとつで、作曲者自身によって「交響詩」と名づけられた楽曲のこと。
※標題音楽は、音楽以外の想念や心象風景を聴き手に喚起させることを意図して作られた音楽のことです。(詳しくはこちら)
ロマン派時代を代表する作曲家リストが創始したと言われています。
交響詩の代表的な作品
交響曲ほど曲数は多くありませんが、交響詩も多くの代表的な作品があります。
ここでは、一度は聴いておきたい、定番の交響詩を3曲ご紹介します。(作品名をクリックすると動画サイトに移行します。)
特に有名なのは、デュカス作曲「魔法使いの弟子」です。
ディズニーのアニメ作品「ファンタジア」に収録されているので、曲を聴くと帽子姿のミッキーさんを思い出す方も多いかもしれませんね。
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まとめ 交響曲と交響詩の違いは?
さて、改めてまとめると、
交響曲
オーケストラ演奏による大規模な楽曲のこと。
交響詩
物語や情景などをオーケストラ演奏によって表現する音楽で、作曲者自身が「交響詩」と名付けたもの。
どちらもオーケストラ演奏という点においては同じですが、大きな違いは
・音楽以外の要素を盛り込んでいるか
・標題が付けられているか
・作曲者自身が交響詩と名付けているか
の3点だと言えます。
というわけで、この記事では、交響曲と交響詩の違いを、それぞれの特徴を基にご説明しました。
\指導案・ワークシートのダウンロードはこちら/

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