元中学校音楽教師のめりーです。今回は日本の民謡で使われる音階をご紹介します。
日本の民謡を聴いた際に、「クラシックなどの西洋音楽と雰囲気が違う。」と思ったことはありませんか?
実はそれ、日本の民謡と西洋音楽とでは、使われている音階が違うからなんです!
では、日本の民謡の音階はどのようなものなのでしょうか?
この記事では、日本の民謡に使われている音階とその代表曲をご紹介します。
日本の民謡の多くは五音音階!
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こちらの記事で説明している通り、西洋音楽では、7つの音を選んで音階を構成しています。
例えば、ハ長調の音階はド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シの7つ。

一方、日本の民謡の多くは五音音階、つまり5つの音を選んで音階を構成し、音楽を作っています。
五音音階には、民謡音階、都節音階、律音階、沖縄音階の4種類があり、それぞれ使われている5つの音は異なります。
4つの音階をもっと詳しく!
民謡音階の構成音と代表曲

民謡音階の構成音は、ド、ミ♭、ファ、ソ、シ♭の5音。
わらべ歌や日本の民謡の多くで、この音階が使われています。
民謡音階で作られている民謡の中で最も有名なのは、北海道の「ソーラン節」です。
その他に、富山県の「こきりこ」や兵庫県の「デカンショ節」などがあります。
都節音階の構成音と代表曲

都節音階で使われている音は、ド、レ♭、ファ、ソ、ラ♭の5つです。
江戸時代に発展した音楽の基本的な音階で、箏曲などにも用いられています。
都節音階の代表的な民謡は、高知県の「よさこい節」です。
他にも、福島県の「会津磐梯山」や福岡県の「黒田節」などがあります。
また、筝曲「さくらさくら」も、この都節音階を基調として作られています。
律音階の構成音と代表曲

律音階で使われている5つの音は、ド、レ、ファ、ソ、ラです。
中国から伝来した音楽の基本的な音階で、雅楽にも用いられています。
律音階で作られている民謡の中で最も有名なのは、長野県(岐阜県)の「木曾節」です。
日本の国歌「君が代」も律音階で作られているんですよ。
沖縄音階の構成音と代表曲

沖縄音階の構成音は、ド、ミ、ファ、ソ、シの5つです。
その名の通り、沖縄で発展した音楽の基本的な音階です。
代表的な民謡に沖縄県の「谷茶前」などがあります。
THE BOOMの名曲「島唄」の旋律も、沖縄音階を基調していることで有名です。
まとめ 日本特有の音階を楽しもう!
さて、この記事では日本の民謡の音階4つとその代表曲をご紹介しました。
5つの音に限定して旋律を作ることで、独特の雰囲気を醸し出していることがお分かりいただけたかと思います。
「日本の民謡」と一口に言っても、その音階やリズムによって曲想は随分と異なるので、ぜひ、様々な日本の民謡を聴き比べてみてくださいね。
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