鑑賞授業

標題音楽と絶対音楽の違いは?それぞれの意味を分かりやすく解説!

元中学校音楽教師のめりーです。今回は音楽に対する考え方、標題音楽と絶対音楽について解説します。

クラシック音楽を鑑賞、演奏する際に知っておきたい標題音楽絶対音楽

それぞれどのような音楽で、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、標題音楽と絶対音楽の意味や違いを、教員時代に授業で説明していたことを基に解説します。

標題音楽とは?

標題音楽とは、音楽以外の想念や心象風景を聴き手に喚起させることを意図して作られた音楽のこと。

情景やイメージ、心情や雰囲気など、文学的または絵画的な内容が描写され、作曲者自身によってタイトルや説明が付けられています。

標題音楽を定義づけたのはリストで、標題音楽絶対音楽をしっかり区別するようになったのは、ロマン派時代です。

それまでもヴィヴァルディ作曲「四季」のように、標題音楽と言えそうな作品はありますが、一般的にはロマン時代以降に作られた楽曲のことを指しています。

標題音楽の代表的な作品

標題音楽の先駆け

標題音楽はリストが定義付けたと先ほどご紹介しましたが、これは「ベルリオーズ『イタリアのハロルド』」という論文の中でのこと。

ゆえに、ベルリオーズの作品は標題音楽の先駆けと言っても良いでしょう。

中でも、自身の感情面が誇張されたラブストーリーを音楽で表現した「幻想交響曲 Op.14」は有名ですね。

標題音楽と言えば交響詩!

標題音楽のひとつに、交響詩というジャンルがあります。(詳しくはこちら

交響詩の中でも、デュカスが作曲した「魔法使いの弟子」はディズニーのアニメ作品「ファンタジア」に収録されているので、聴いたことがある方も多いのではないでしょうか。

動物が出てくるあの曲も標題音楽!

フランスの作曲家サンサーンスが作曲した組曲「動物の謝肉祭」も標題音楽です。

いろいろな動物、情景をテーマにしているので、「これは何の動物かな?」「どのような情景を表しているのかな?」などと想像しながら鑑賞すると楽しいですね。

絶対音楽とは?

絶対音楽とは、文学的または絵画的な内容との結びつきがなく、純粋に「音楽」そのものを楽しむ音楽のこと。

具体的な風景や物語等を音楽によって表現しているわけではないので、曲にタイトルは付けられていません。

ただ、「タイトルが付いている=標題音楽」というわけではないのです。

例えば、ショパン作曲の「雨だれ」「革命」などは、いずれも後世の人間が分かりやすいように呼び名を付けたものなので、標題音楽ではなく絶対音楽です。

このように、一見「標題音楽かな?」という曲であっても、作曲者本人が「絶対音楽だ!」と言えば、それは絶対音楽に分類されます。

ロマン派時代においては、絶対音楽派と標題音楽派に、はっきりと思想(音楽の作り方)が分かれていたようなので、参考までに、それぞれの派閥の作曲家をご紹介します。

◇絶対音楽派:ショパン、ブラームス、ブルックナーなど

◇標題音楽派:リスト、ベルリオーズ、ワーグナーなど

まとめ 標題音楽と絶対音楽の違いは?

標題音楽と絶対音楽は、いずれも器楽曲のみに当てはまる概念です。

歌曲なら歌詞が付いていますし、オペラは物語を表現しているものなので、議論する余地はありません。

標題音楽と絶対音楽を明確に分類するのは難しいのですが、あえて違いを挙げるとすると、

音楽以外の要素を盛り込んでいるか

・作曲者本人によって標題が付けられているか

だと言えます。

というわけで、この記事では、標題音楽と絶対音楽の違いを、それぞれの意味を基にご紹介しました。

\指導案・ワークシートのダウンロードはこちら/


授業の基本

2022/11/20

【小学校】音楽を形づくっている要素とは?イラスト付きで解説!

元音楽教師めりーです。音楽を形づくっている要素の意味を解説します。 音楽の授業では、音楽を形づくっている要素とイメージとを関連付けて批評したり、表現活動に生かしたりする場面が多々あります。 ですが、音楽の諸要素の中には「旋律」や「音楽の縦と横との関係」など説明が難しい用語もあり、苦労している先生も多いのではないでしょうか。 そこで、この記事では、小学校音楽科学習指導要領で示されている音楽を形づくっている要素を分かりやすくご説明します。 →中学校学習指導要領で示されている要素の解説・授業例 目次音楽を形づく ...

ReadMore

ゲーム・クイズ

2022/11/20

音楽授業ネタ「生活の中にある音」を楽しむ活動例5つ

元音楽教師めりーです。音楽授業ネタを提案します! 私たちの身の回りには、様々な「音」が溢れています。 授業の中でそのような「音」に着目することで、生徒たちは「生活や社会おける音の働き」に関心をもてるようになるはず…! そこで、この記事では「身近な音」や「生活の中にある音」に焦点を当てた活動を5つご紹介します。 どれも簡単に取り入れられるので、音楽授業の参考にしていただけたら幸いです。 目次①この音なんの音?②どんな音が出るかな?③お気に入りの場所で音探し④音素材を使って音楽をつくろう⑤身近な音を取り入れた ...

ReadMore

歌唱授業

2022/11/20

有名なあの童謡も海外生まれ!実は替え歌だと知って驚く曲まとめ

元音楽教師めりーです。 子どもの頃から慣れ親しんでいる歌ってありますよね。 ですが、その中には、海外で作られた曲に日本語の歌詞を当てはめた、いわゆる「替え歌」が存在しているかもしれません。 というわけで、この記事では、そんな外国生まれの童謡の中から、特に有名な曲をピックアップしてご紹介します。 目次アルプス一万尺蝶々ハッピーバースデートゥーユーきらきら星(ABCの歌)鬼のパンツヨドバシカメラの歌 アルプス一万尺 手遊び歌としておなじみ「アルプス一万尺」。 原曲は、アメリカの民謡「Yankee Doodle ...

ReadMore

ワークシートの評価・返却方法

授業の基本

2022/11/20

中学音楽 ワークシートの評価・返却方法をご紹介!

元音楽教師めりーです。 皆さんは授業中に使用するワークシートをどう評価し、どのように生徒へ返却していますか? 些細なことではありますが、成績に関わることなので、なんとなく適当に済ませるわけにはいきませんよね。 そこで、この記事では私がワークシートをどう評価し、返却していたかをご紹介します。 目次評価に関係ないワークシートも存在する生徒の記述をどのように評価するかワークシートへの評価の記入ワークシートの返却方法まとめ 評価に関係ないワークシートも存在する 私は授業内容や使用目的によって以下の5種類のワークシ ...

ReadMore

音楽の単発授業ネタ

授業の基本

2022/11/20

準備しておくと安心!音楽の単発授業ネタまとめ

元音楽教師めりーです。1時間で完結する簡単な音楽授業をご紹介します。 学校現場では、授業変更や補教等で、突然、授業を行わなければいけなくなることがありますよね? 年間指導計画に沿って、前もって授業準備を行っていれば問題ないのですが、実際はそうもいかず… 「急に音楽の授業をすることになったけど、何したらいいの?」と焦った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか? そこで、そのような事態に陥らないために、いくつかの単発授業ネタを持っておくことをおすすめします! この記事では、そんな音楽の単発授業をご紹介しま ...

ReadMore

器楽・創作・ICT授業

2022/11/20

音楽授業における「調べ学習」のポイントとテーマ例

元音楽教師めりーです。ICT活用の定番「調べ学習」についてお話しします。 GIGAスクール構想により、ICTを活用した授業が求められる今、音楽の授業でどのように活用すべきか悩んでいる先生方は多いと思います。 そんな中、真っ先に思い付くタブレット活用方法は、「調べ学習」ではないでしょうか。 確かに、アプリをインストールするなど準備の必要がないので、手軽に授業の中に取り入れやすいですよね。 ですが、授業の中で「調べ学習」を行う際には、注意しなければならないことがあります。 そこで、この記事では、音楽授業におけ ...

ReadMore

鑑賞授業

2022/11/20

合唱コンクール前におすすめの音楽授業ネタ「審査員になろう」

元音楽教師めりーです。校内合唱コンクール前におすすめの授業をご紹介します。 合唱コンクールを控えている先生方、「生徒が合唱練習に真剣に取り組んでくれない」とお悩みではないですか? 実は、その原因は合唱に対して明確な目標がないからかもしれません。 そんな時に私がいつも行っていたのが、「審査員になろう」という比較鑑賞の授業です。 審査する側になって合唱を鑑賞することで、生徒たちはどのような合唱にしたいのか明確な目標を立てられるようになるはず。 というわけで、この記事では、そんな授業の進め方をご紹介します。 目 ...

ReadMore

歌舞伎が由来の言葉

鑑賞授業

2022/11/20

「二枚目」も「修羅場」も!日常的に使われる、歌舞伎由来の言葉

元中学校音楽教師のめりーです。歌舞伎が由来とされている言葉をご紹介します。 一見、私たちの生活とはかけ離れているように感じる、歌舞伎。 ですが、普段当たり前のように使っている言葉には、歌舞伎を由来とするものが多くあります。 そこで、この記事では、そんな歌舞伎由来の言葉から特に馴染み深いものを厳選してご紹介します。 \歌舞伎について詳しく知りたい方はこちら/ 板に付く 「板に付く」とは、経験を積んで、動作や態度が地位・職業などに合うようになること。 元々は、 板=舞台 付く=しっくり合う という意味で、経験 ...

ReadMore

-鑑賞授業
-, , , ,

© 2022 めりー先生の音楽準備室