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楽典・音楽用語

音階とは?主音との関係やルールをざっくり解説

元中学校音楽教員めりーです。

この記事では、音階についてざっくり解説します。

音楽を勉強中の方や授業準備中の先生方の参考になれば幸いです。

音楽は12個の音から成り立っている!

西洋音楽は、図の①~⑫の12個の音で構成されています。


どんなに複雑そうな音楽も、使われている音は最大でもこの12個だけです。

たった12個しかないと思われるかもしれませんが、各音には様々な高さの音があり、それらを組み合わせることで音楽(特に西洋音楽)はできているのです。

音階とは?

さて、音楽は12個の音で成り立っているとお伝えしましたが、

音階とは、12個の音からいくつか抜き出し、その音を高さ順に並べたもの

のことを言います。

西洋音楽では7個の音を抜き出して作られた音階が主流なので、例として、12個の中から①③⑤⑥⑧⑩⑫を抜き出し、高さ順に並べてみます。

音が階段上に並んでいるように見えますよね。

このように、12個の音から抜き出した音を高さ順に並べたものを音階と呼んでいるのです。

音階のルール(構成音の選び方)

前述の通り、西洋音楽では7個の音を抜き出して音階を作るのですが、どの7個でもいいというわけではありません。

音階の種類によって、どの音を抜き出すかは決まっています。

そして、その時にポイントとなるのが主音と呼ばれる、音階の1番目の音です。

音階には長音階(長調の音階)や短音階(短調の音階)などいくつかの種類があり、それぞれ主音からどのような順番で音を抜き出すか決まっています。

例として、長音階(長調の音階)と自然短音階(短調の音階)のルールをご紹介します。

  • 長音階(長調の音階)
  • 主音から全音→全音→半音→全音→全音→全音の順に抜き出す

  • 自然短音階(短調の音階)
  • 主音から全音→半音→全音→全音→半音→全音の順に抜き出す

※全音・半音については以下の記事で説明しているので、必要があれば合わせてご覧ください。

全音とは?半音って何?意味や違いをざっくり解説

続きを見る

改めて音を抜き出す流れ(音階の作り方)をまとめると、

Step1 基準とする音(主音)を決める

Step2 主音から、各音階のルールに沿った順番に音を抜き出す

となります。

上記の流れに沿ってハ長調の音階を作ってみます。

(例1)ハ長調の音階

step
1
主音を決める

12個の中から好きな音を1つ選び、その音を主音とします。

ハ長調の音階は「ハ」から始まる長音階のことなので、主音は「」の音です。

step
2
主音から、音階のルールに沿った順番に音を抜き出す

長音階は、主音から全音→全音→半音→全音→全音→全音の順に抜き出す決まりなので、主音の「」からそのルールに沿って音を抜き出してみます。

この「ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ」の7個の音で構成される音階がハ長調の音階です。

せっかくなので、今度はハ短調の音階を作ってみます。

(例2)ハ短調の音階

短音階には自然的短音階、和声的短音階、旋律的短音階の3種類がありますが、ここでは自然的短音階をご紹介します。

step
1
主音を決める

先ほどと同様に、ハ短調の音階は「ハ」から始まる短音階のことなので、主音は「」の音です。

step
2
主音から、音階のルールに沿った順番に音を抜き出す

自然短音階は、主音から全音→半音→全音→全音→半音→全音の順に抜き出す決まりなので、「」からそのルールに沿って音を抜き出します。

この「ハ ニ 変ホ ヘ ト 変イ 変ロ」の7個の音で構成される音階がハ短調の音階(自然短音階)です。

まとめ

さて、この記事では音階とは何かについてご説明しました。

改めてまとめると、

音階とは、12個の音からいくつかの音を抜き出して音の高さ順に並べたものであり、その種類によって、主音からどのような順番で音を抜き出すかについての決まりがある

というわけです。

たいていの曲は長音階短音階(3種類)をベースに作られていますが、世界には様々な音階が存在します。

例えば、日本の民謡は7つではなく5つの音を抜き出して音楽を作っています。(詳しくは以下の記事をご覧ください)

日本の民謡に使われる4つの音階とその代表曲

続きを見る

音階が違うと音楽の印象も全然変わるので、いろいろな音階を聴き比べてみるのも楽しいのでは?と思います。

というわけで、今回は以上です。

ざっくりとした内容ではありましたが、少しでもお役に立てていれば幸いです。

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