ヴィヴァルディとは
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音楽史

ヴィヴァルディってどんな人?あだ名やエピソード、代表曲まとめ

元中学校音楽教員めりーです。ヴィヴァルディについて解説します。

「四季」の作曲者として知られるヴィヴァルディ

曲は聴いたことがあっても、作曲者のことまでは詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか?

そこで、この記事では、ヴィヴァルディの人物像やあだ名、エピソード、代表曲をまとめてみました。

ヴィヴァルディについて詳しく知りたい方や、授業で話せるネタをお探しの先生方のお役に立てれば幸いです。

ヴィヴァルディはどんな人?

まずは、ヴィヴァルディについて簡単にご紹介します。

ヴィヴァルディ

●1678年~1741年 イタリア生まれ

●「四季」など多くの協奏曲を生み出した、バロック音楽を代表する作曲家

バロック音楽とは、西洋における1600年頃から1750年までの音楽のこと。

ヴィヴァルディは、バッハヘンデルと並び、この時代を代表する作曲家として知られています。

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ヴィヴァルディにまつわるエピソード3つ

赤毛の司祭と呼ばれていた

ヴィヴァルディは、幼い頃から父にヴァイオリン、父の仲間から作曲を学び、音楽に囲まれた生活を送っていました。

ヴィヴァルディの父ジョヴァンニ・バッティスタは理髪師(外科医も兼ねていた)でしたが、1713年発行のヴェネツィア旅行案内のパンフレットにヴァイオリニストとして紹介されるくらい、ヴァイオリンの才能にも恵まれていたそうです。

音楽の才能に溢れていたヴィヴァルディですが、そのままストレートに音楽の道に進んだわけではありませんでした。

というのも、彼は庶民階級で、様々な階級の人と対等に交流するためには聖職者になるのが一番の近道だと分かっていたからです。

ゆえに、ヴィヴァルディは10歳で教会の学校に通い、25歳で司祭になったのです。

尚、ヴィヴァルディの地毛は、父親譲りの赤毛だったそうで、「赤毛の司祭」と呼ばれていたようです。

肖像画ではフサフサの白髪ですが、それはカツラを被っていたからです。

ベートーヴェンだけカツラじゃない

様々な仕事をしていた

ヴィヴァルディは、若い頃から類まれなる才能を発揮し、

  • 作曲家
  • 司祭
  • ヴァイオリニスト
  • 教師
  • 興行師
  • 劇場支配人

と様々な顔を持っていました。

特に、ヴェネツィアのピエタ慈善院で、1703年から1740年までの間、断続的にヴァイオリン教師・作曲家として働いていたことは有名ですね。

その名残からか、ピエタ慈善院の流れを汲むピエタ教会では、毎日のようにコンサートが行われています。(私の体験記はこちら

ヴィヴァルディ教会のコンサート体験記【イタリア・ヴェネツィア】
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sanpo.site

なぜ「協奏曲の父」なのか

さて、音楽の授業ではヴィヴァルディを「協奏曲の父」として紹介しますが、それは一体なぜでしょうか。

答えはシンプルで、協奏曲を数多く作曲し、バロック音楽において新たな協奏曲のスタイルを確立したからです。

有名な「四季」も、実はヴァイオリン協奏曲です!

ヴィヴァルディの作る協奏曲は、これまでの合奏協奏曲を発展させた、独奏協奏曲(独奏楽器と合奏による演奏)でした。

この功績のおかげで、ヴィヴァルディの名はヨーロッパ中に広まったのです。

ヴィヴァルディの代表曲3つ

最後にヴィヴァルディの作品の中で特に有名な曲を3つご紹介します。

ヴァイオリン協奏曲「四季」

様々な式典やTV番組、CMなどのBGMとして聴く機会の多い、超有名曲。

正式名称は「協奏曲第1番ホ長調 RV 269」ですが、イタリアの四季(春・夏・秋・冬)の様子を表していることから、一般的には「四季」と呼ばれています。

独奏ヴァイオリンと弦楽合奏が交互に現われるリトルネッロ形式で作られています。

フルート協奏曲「ごしきひわ」

こちらはフルートを独奏楽器とした協奏曲。

正式名称は「フルート協奏曲ニ長調 RV.428、作品10-3」ですが、鳥の鳴き声を見事に表現していることから「ごしきひわ」と呼ばれています。

「グローリア ニ長調 RV.589」

この曲は、ピエタ院の音楽教師時代に、依頼を受けて作曲されたものだと言われています。

協奏曲のイメージが強いヴィヴァルディですが、全盛期にはオペラや宗教音楽などの作曲も手掛けていたようです。

さて、この記事ではヴィヴァルディにまつわるエピソードや代表曲をご紹介しました。

少しでもお役に立てていれば幸いです。

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