作曲家のあだ名まとめ

音楽史

作曲家たちの通称(あだ名)まとめ【授業のネタになる!音楽雑学】

元中学校音楽教師のめりーです。偉大な作曲家たちのニックネームをまとめてご紹介します。

歴史に名を残す作曲家たちには、通称(あだ名・呼び名)が付けられています。

たいていの場合、その偉大な功績から通称は付けられていますが、なぜそのようなあだ名で呼ばれるのだろう?と思うようなものも中にはありますよね。

そこで、この記事では、誰もが知っている有名な作曲家12人の通称とその理由を誕生年順ご紹介します。

単純に作曲家のあだ名に興味がある方音楽の授業に使えそうな雑学をお探しの方は必見です!

◆ヴィヴァルディ=協奏曲の父

ヴィヴァルディのあだ名

1678年、イタリアに生まれたアントニオ・ルーチョ・ヴィヴァルディ

彼は作曲家、ヴァイオリニスト、講師、司祭と様々な顔をもつ、バロック時代に活躍した音楽家の一人です。

カツラを脱ぐと赤毛だったことから「赤毛の司祭」というあだ名で呼ばれていたようですが、「四季」などの数々の協奏曲を世に輩出したことから、「協奏曲の父」と称されることもあります。

→「春」の授業実践例(指導略案・ワークシート)

→ヴィヴァルディ作曲「春」のポイントを元中学校音楽教師が解説!

◆バッハ=音楽の父

バッハが音楽の父と呼ばれるのは何故?

1685年に生まれたドイツの作曲家、ヨハン・セバスティアン・バッハ

バロック時代の作曲家ですが、当時のバロック音楽と言えばオペラや協奏曲などイタリアで誕生したものが主流。

そんなイタリアで発展した音楽をドイツで取りまとめ、技法やルールを整えるなど西洋音楽の基礎を築いたということで「音楽の父」と呼ばれるようになりました。

また、バッハ一族には音楽家が多く、他のバッハと区別するために、「大バッハ」と呼ばれることもあります。

→「フーガト短調」の授業実践例(指導略案・ワークシート)

→フーガとは?カノンとの違いを会話に例えて分かりやすく解説!

◆ヘンデル=音楽の母

ヘンデルが音楽の母と呼ばれる理由

バッハと同じく、1685年に生まれたバロック時代の作曲家、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル

彼はドイツで生まれ、イタリアで成功したのち、経済大国だったイギリスで市民向けに演奏会などを催行しました。(入場料や出演料で稼ぐスタイルの先駆け的存在です。)

男性なのにどうして「音楽の母」なの?

とよく聞かれますが、これは同時期に活躍したバッハ(音楽の父)と対等な存在であることを示す呼び名として、日本で名づけられたからです。

欧米では「音楽の母」と言っても通じないかもしれませんね。

◆ハイドン=交響曲の父・弦楽四重奏曲の父

ハイドンのあだ名の理由

フランツ・ヨーゼフ・ハイドンは1732年に生まれた、古典派を代表するオーストリアの作曲家です。

数多くの交響曲や弦楽四重奏曲を作曲し、ベートーヴェンなど後の音楽家たちが彼の作品を手本にしたことから「交響曲の父」または「弦楽四重奏曲の父」と呼ばれています。

→交響曲と交響詩の違いは?それぞれの意味や特徴、代表曲まとめ

同じウィーン出身のモーツァルトがハイドンを尊敬していたり、ベートーヴェンが彼に弟子入りした時期があったりと、作曲家たちの憧れの存在だったようです。

◆モーツァルト=神童

モーツァルトが神童と呼ばれる理由

1756年、オーストリアに生まれた古典派を代表する作曲家、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト

5歳で作曲を始め、36歳で亡くなるまでに、西洋音楽のあらゆるジャンルで傑作を遺した天才であることから「神童」と称されています。

ちなみに、ミドルネームの「アマデウス」は「神に愛される」という意味だそうです。名前からして「神童」感が漂っていますよね。

◆ベートーヴェン=楽聖

ベートーヴェン楽聖理由

1770年にドイツに生まれたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは、古典派を代表する作曲家で、その名を知らない人はいないと言っても過言ではありません。

数々の名曲を生み出しただけでなく、音楽家の働き方を変えるなど、音楽界に遺した偉大な功績は数知れず。

そんな彼を称え、日本では"音楽の聖人"を意味する「楽聖」と呼ばれることがあります。

生前は、その見た目から「汚れ熊」なんて呼ばれていたようです。(ひどいあだ名ですね。)

→「交響曲第5番ハ短調」の授業実践例(指導略案・ワークシート)

◆シューベルト=歌曲王

シューベルトが歌曲王の理由

1797年にオーストリアに生まれたフランツ・ペーター・シューベルト

ロマン派を代表する作曲家の一人です。

31歳の若さで亡くなるまで、600曲以上のリート(ドイツ語による歌曲)を生み出したことから「歌曲の王」と称されています。

リートと言えば、「お父さんお父さん」でおなじみの「魔王」ですね。(授業実践例はこちら

◆ヨハン・シュトラウスⅠ世=ワルツの父

ワルツの父と呼ばれる理由

1804年に生まれ、オーストリアで活躍した音楽家、ヨハン・シュトラウスⅠ世

ラデツキー行進曲」などのワルツ曲を多く作曲したことから、生前は「ワルツ王」と呼ばれていましたが、死後、その呼び名は息子のヨハン・シュトラウスⅡ世に継承され、彼は「ワルツの父」と呼ばれるようになりました。

→ワルツ(円舞曲)の由来や特徴、おすすめの曲

◆ショパン=ピアノの詩人

ピアノの詩人理由

1810年にポーランドに生まれたフレデリック・フランソワ・ショパン

ピアニストとして活躍しながら、美しい旋律と和声を特徴としたピアノ曲を数多く作曲し、ピアノの表現の幅を広げたことから「ピアノの詩人」と称されています。

→ピアノ初心者におすすめ!比較的簡単なショパンの名曲10選

◆リスト=ピアノの魔術師

ピアノの魔術師なぜ

1811年、ハンガリーに生まれたフランツ・リストは、ピアニストとして活躍する傍ら作曲家や指導者としての顔ももっていた音楽家です。

ショパンと同時期に活躍したため、比較されることの多い2人ですが、リストの特徴は何と言っても超絶技巧!

当時No.1の技術をもっていた彼(しかもイケメン!)のサロンコンサートでは女性が失神したという逸話まで残っており、そんなエピソードから「ピアノの魔術師」と呼ばれるようになりました。

◆ヨハン・シュトラウスⅡ世=ワルツ王

ワルツ王と呼ばれる理由

1825年、ヨハン・シュトラウスⅠ世の長男として生まれ、オーストリアで作曲家として活躍した、ヨハン・シュトラウスⅡ世

ワルツやポルカなどを数多く作曲し、当時は一世を風靡しました。

父から継承した「ワルツ王」という呼び名の他にも「ウィーンの太陽」、「ウィーンのもう1人の皇帝」などと呼ばれることもあったようです。

◆ラヴェル=管弦楽の魔術師

管弦楽の魔術師理由

1875年にフランスに生まれた作曲家、ジョゼフ・モーリス・ラヴェル

彼の代表曲「ボレロ」を聴くとそのすごさが分かるのですが、様々な楽器の良さや特徴が生きる曲作りをしている点が、「管弦楽の魔術師」と言われる理由かと思います。

また、そのあまりにも精緻な楽曲を称え、ロシアの作曲家ストラヴィンスキーが「スイスの時計職人」と称したという逸話も残っています。

彼の代表的な作品「ボレロ」は非常に聴きごたえがありますね。(授業実践例はこちら)

まとめ

さて、今回は有名な作曲家たちの通称をご紹介しました。

他にも、バッハベートーヴェンブラームスの3人まとめて「3B」と呼ぶなど、音楽界ではまだまだ知られざるあだ名がありそうなので、いろいろと調べてみるのも面白いかもしれませんね。

というわけで、今回の記事は以上です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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