元中学校音楽教師のめりーです。初任者の方必見!定期テスト監督時にすること、気を付けることをご紹介します。
もうすぐ初めての定期テストを迎える先生方、試験監督の仕事は配って回収するだけだから楽勝!なんて思っていませんか?
実はそんなに単純なものではなく、意外と大変で細かな配慮が必要とされる業務なんです。
ですが、初めてだとどのように監督業務を行えば良いか分からないですよね。
そこで、この記事では、私の経験を基に、定期テスト試験監督時の具体的な仕事内容と流れをご紹介します。

試験監督の主な仕事内容
定期テストにおける監督者の主な仕事内容は以下の通りです。
- 問題用紙・解答用紙の配布
- 欠席者等の確認、記録
- 試験中の様子観察
- 落とし物拾い
- 途中退室生徒の対応
- 訂正事項の伝達(必要な場合のみ)
- 解答用紙の回収、確認
意外とたくさんありますね。
では、各項目の詳しい内容や注意すべきこと等をご説明します。
問題用紙・解答用紙の配布
試験時間に影響するのを防ぐため、配布は、なるべく早く、正確に行わなければいけません。
用紙が大きくかったり、やたらと枚数が多かったりすると、配るのにも時間がかかるので、そんな時には指サックを使うのがおすすめです。
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また、座席に座るのが遅い生徒がいたり、いつまでも静かにならないクラスだったりすると、余計に時間がかかるので、学校全体で"試験を受ける姿勢や心構え"を事前に徹底させておくと良いですね。
欠席者等の確認、記録
別室受験の生徒や欠席者、遅刻者がいないか確認したのち、出席簿と黒板、テストが入っていた封筒等に記録します。
学校によってフォーマットは違いますが、私の学校ではこんな感じの表を、テスト封筒に印刷していました。

試験中の様子観察
いよいよ試験開始です。
でも、教室のどこに立って生徒を見ておけば良いのか、どのくらいの頻度で机間巡視すべきかよく分からないですよね。
正直、決まりはないので、やり方は本当に人それぞれです。(教室の前に立つ人もいれば、後ろにいる人もいましたし、常に動き回っている人もいました。)
ただ、どの先生方も「ちゃんと見ているぞ!」という圧は常に出していたような気がします。
私は基本、教室の前方から生徒の様子を見ておき、10分間に1度くらい机間巡視をしていました。
とは言うものの、ここだけの話、生徒の様子を観察しながら、頭では違うことを考えていることもありました。
例えば、生徒の顔と氏名を覚えたり、自分のクラスなら所見にかけそうなエピソードを思い出してみたり。
大っぴらに何かを書いたり読んだりすることはできませんが、ただ時間が過ぎるのを待っているだけではもったいないので、頭の中はフルに活用させると良いかもしれません。
こっそり筋トレをしている先生や、問題を解いて、生徒の答案で答え合わせをしている先生もいましたよ。
落とし物拾い
試験中に鉛筆や消しゴムを落とす生徒がいた場合、拾ってあげるのも監督者の仕事です。(落とすことのないよう、事前に指導しておくのはマストですが。)
基本的に、落とした生徒が手を挙げたら拾いますが、稀に解答用紙を落とす生徒もいるので、そんな時は不正行為を防ぐためにも即座に拾うようにしましょう。
途中退室生徒の対応
トイレや保健室に行く生徒がいた場合、廊下で待機している先生と連携して対応します。
学校によっては途中退室したら引き続きテストは受けられないというルールがあるので、試験が始まる前にトイレは済ませておくよう、声をかけましょう。
訂正事項の伝達(必要な場合のみ)
問題用紙や解答用紙に誤りがあった場合、テスト作成者に確認したのち、生徒に内容を伝達することがあります。
その際は口頭での説明と板書の両方で伝えるようにします。
余談ですが、担任として試験時程の板書をする場合は、後から試験監督者が伝達事項を板書しやすいよう、以下のようにスペースを空けておくのが親切です。

解答用紙の回収、確認
チャイムが鳴ると同時に筆記用具を置かせて試験終了です。
基本的に一番後ろの席の生徒に、自分の列の分を集めさせますが、解答用紙が2種類以上ある場合は、「1番後ろの席の生徒が解答用紙A、後ろから2番目の生徒が解答用紙Bを回収してきてください。」と具体的に指示を出します。
解答用紙を回収し終えたら、
・枚数は人数分揃っているか
・氏名の記入漏れはないか
・出席番号順に並んでいるか
の3つを必ず確認します。
後々重大な服務事故につながる場合があるので、ここでの確認は絶対に怠らないようにしましょう。
また、稀に試験の開始が遅れたために、試験終了も遅れているクラスがありますが、その際に他のクラスがガヤガヤしていると迷惑なので、合図を出すまでは絶対に私語をさせません。
試験監督の流れ
試験期間は、特別時間割が組まれることが多く、試験当日も、各教科の試験時間に合わせて特別な時程が組まれています。
私が勤務していた学校では、
08:55 予鈴、テスト配布
09:00 試験開始
09:50 試験終了、解答用紙回収
10:05 予鈴
10:10 試験開始
・
・
・
のような時程で試験を行っていました。
特に大変だったのは、試験開始5分前の予鈴と同時に問題用紙、解答用紙を配布すること。
このスケジュール感だと、予鈴が鳴る前に教室にいなければいけないので、15分の休み時間に、
・回収した解答用紙を確認
・テスト作成者に解答用紙を手渡し
・次の時間の問題用紙、解答用紙の受け取り
の3つを行わなければいけません。
教員同士のテストの受け渡しは職員室で行うので、教室から職員室までが遠いと、正直トイレに行く暇がないくらいバタバタです。
また、回収がもたついたり、解答用紙に名前が書かれていない生徒がいたりすると余計に時間がかかるので、回収時の指示を明確に出すことと、机間巡視中に名前が書かれているか確認することは必須です。
まとめ 試験期間は苦しくも楽しくもある!
さて、試験監督者の具体的な仕事内容をご紹介しましたが、意外と大変だということがお分かりいただけたでしょうか。
とは言っても、授業を行うよりかは全然楽ですし、試験期間は部活動がないので、特に仕事が溜まっていなければ定時で帰れる可能性の高い貴重な日々です。
私はテストの作成も採点も苦痛でしたが、それ以上に定時で帰れる喜びが大きかったので、試験期間は嫌いではありませんでした。
責任をもって試験監督に臨むとともに、なかなか味わえないアフターファイブを楽しみましょう!
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