ワークシートの作り方とポイント

授業の基本

音楽の授業におけるワークシートの作り方とポイント

元中学校音楽教師のめりーです。ワークシートの作り方とポイントを私の経験を基にご紹介します。

私は普段、note「めりー先生の音楽室」音楽授業の実践例を公開しているのですが、「ワークシートが見やすい」とのお褒めの言葉や「どうやって作るの?」というご質問をいただくことがあります。

そこで、この記事では私なりのワークシートの作り方やコツをご紹介します。

ポイントは、見やすく書きやすく分かりやすく

ワークシート作りに悩んでいる先生方の参考になれば幸いです。

ワークシートの必要性

私はほぼすべての題材でワークシートを活用していました。

というのも、音楽の授業は週に1時間程度しかなく、前の授業で何をしたのか忘れている生徒がほとんど。

そんなときにワークシートがあれば、前回の内容や感想を思い出しやすく、前時の復習→本時の学習の流れがスムーズになります。

また、紙に書くことで自分の意見や思いが整理できますし、意見の共有もしやすくなるという利点もあります。

というわけで、

・復習に役立つ
・意見の整理、共有に役立つ

の2点から、音楽の授業にワークシートは必要だと私は考えています。

ワークシートの作り方

・形式

ワークシートには様々な形があるので、私は授業内容や使用目的によって、以下の5種類のワークシートを主に使い分けていました。

ワークシートの形式例

それぞれについて、ほんの少しだけ補足説明をしますね。

・まとめプリント

教材に関する基礎知識等をイラストや楽譜を用いてまとめたものです。

復習やテスト勉強に使用してもらいたかったので、提出はさせませんでした。(もちろん評価の対象外です。)

・提出用プリント

主発問(補助発問)に対する意見を書かせるプリントで、評価材料となるものです。

1時間の授業の中で主発問は1つ、補助発問は1~3つがちょうど良いバランスでした。

・レポート

定められたテーマに基づいて意見を自由に書かせるプリントです。

罫線を引いたものや、白紙(氏名欄のみ記載)など、テーマに応じて様式は様々です。

長期休業中の課題に設定し、評価材料とすることが多かったです。

・振り返りカード

毎回の授業の終わりに記入させ、振り返りと次時への目標立てに活用していました。(詳細、ダウンロードはこちらから

・ポップ

小さく切った画用紙に曲の紹介文を自由に書かせ、廊下に掲示していました。

特に「」や「交響曲第5番ハ短調」などの鑑賞曲のまとめとして取り組ませることが多かったです。

・使用するツール

私はMicrosoftWordを主に使用していました。

どの学校でも必ずMicrosoftが搭載されていますので、異動しても編集や印刷が簡単に行えるからです。

ワークシート内に楽譜を載せたい時は、教科書等の楽譜をスキャンするか、MuseScoreというアプリで楽譜を作成して貼り付けていました。

→楽譜作成や創作授業におすすめ!「MuseScore3」の基本的な使い方

その他に、Excelcanva(デザイン作成ツール)を使用することもありました。

・作成手順

私のワークシート作成の手順は以下の通りです。

  • 教材研究(教材を鑑賞したり演奏したりして感じたことや気が付いたこと、疑問に思ったことを書き出す。)
  • 教材研究を基に授業の目標、主発問を決める。(ワークシートの形式を決定)
  • 目標につながる活動や主発問につながる補助発問を決める。(ワークシートの作成)

教材研究と同時進行で、ワークシートが必要か否か、必要ならどのような形式とするか(提出用と保管用の2種類を用意するのか)などを決めます。

主発問に関わる部分から作り始め、必要な画像や楽譜等を載せ、体裁を整えて完成です。

目標が定まっていない状態でワークシートを作り始めると、授業の軸がブレてしまうので、必ず目標や主発問を決めてからワークシートの作成に取り掛かるようにしてくださいね。

ワークシートを作る際のポイント

①見やすく!

ワークシート作成のポイントやコツ

画像内のワークシートは「交響曲第5番ハ短調」のまとめプリントから抜粋しました。(授業実践例、ダウンロードはこちらから

見やすいワークシートにするために私が特に意識していたのは、文字の大きさフォント、そして配置です。

私は以下のように設定することが多かったです。

・目標:18~22ポイント
・見出し:14~16ポイント
・本文:10.5~12ポイント

文字の大きさとフォントによって、印象はがらりと変わるので、色々と試してみるのがおすすめです。

また、ワークシートによってフォントや目標の配置が違うと生徒は混乱するので、一目見て「これは音楽のプリントだ」と分かるよう、各ワークシートの見た目はある程度揃えておくのがおすすめです。

私は、授業の目標を左上、氏名欄を右上という配置に固定することで、ワークシートの統一感を出していました。

毎時間必ずワークシートを配布するのなら、以下のように完全に様式を固定するのもアリです。

musicnote例

②書きやすく!

書きやすいワークシートのカギは余白部分にあります。

空欄部分が狭く、字がはみ出してしまうのは何気にストレスになりますよね。

PC上で見るのと、紙の状態で見るのとでは差があるので、一度作成したものを印刷し、書き込んでみると良いと思います。

また、私は目的や内容によって、意見や感想を書く枠の形を変えていました。

ワークシートの工夫

書きすくなるだけでなく、評価の観点ごとに枠を変えれば採点がしやすくなります。

③分かりやすく!

一目見ただけで、学習の流れが分かるようなワークシートが理想的です。

上から順に導入→展開→まとめと並べたり、自身の考えを体系的にまとめることができるように枠を配置したり、イラストを取り入れたりと様々な工夫を凝らす必要があります。

絵や図を取り入れる際には著作権に気を付けてください。

また、大きな解答欄の中に、あれもこれも記入させるのは、生徒にとっても採点する教員にとっても分かりづらいので、解答欄1つに発問1つにすることが大切です。

例えば、鑑賞授業時に、曲を聴いて知覚したことと感受したことをまとめさせることがありますよね。

生徒に分かりやすい言葉で表すと、
感じたこと=感受したこと
その理由=知覚したこと

となるので、ワークシート内の発問は、以下の2通りが考えられます。

ワークシート作成のポイント

1枠に感受と知覚の両方を記入させるよりも、2つの枠に分けた方が分かりやすく、考えをまとめやすいと感じませんか?

矢印があることによって2つの発問がつながっていることを生徒に認識させることもできますね。

このように、同じ発問でもワークシートによって、取り組みやすさに差が出るので、どのようなワークシートが学習の補助として最適かを探ることが大切です。

まとめ ワークシートに頼りすぎないよう注意!

さて、この記事ではワークシートの作り方やポイントを私自身のやり方を基にご紹介しましたが、ワークシートはあくまでも教具のひとつです。

こだわりすぎて肝心の授業がおろそかになってしまっては元も子もないので、お気を付けくださいね。

というわけで、今回の記事は以上です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

私が作成したワークシートはnoteの授業実践例の中に載せてありますので、よければ参考にしてみてください。

音楽授業の指導案・ワークシートダウンロードはこちら


音楽の単発授業アイディア

授業の基本

2022/9/18

準備しておくと安心!音楽の単発授業ネタまとめ

元音楽教師めりーです。1時間で完結する簡単な音楽授業をご紹介します。 学校現場では、授業変更や補教等で、突然、授業を行わなければいけなくなることがありますよね? 年間指導計画に沿って、前もって授業準備を行っていれば問題ないのですが、実際はそうもいかず… 「急に音楽の授業をすることになったけど、何したらいいの?」と焦った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか? そこで、そのような事態に陥らないために、いくつかの単発授業ネタを持っておくことをおすすめします! この記事では、そんな音楽の単発授業をご紹介しま ...

ReadMore

ICT活用の音楽授業「調べ学習」

器楽・創作・ICT授業

2022/9/18

音楽授業における「調べ学習」のポイントとテーマ例

元音楽教師めりーです。ICT活用の定番「調べ学習」についてお話しします。 GIGAスクール構想により、ICTを活用した授業が求められる今、音楽の授業でどのように活用すべきか悩んでいる先生方は多いと思います。 そんな中、真っ先に思い付くタブレット活用方法は、「調べ学習」ではないでしょうか。 確かに、アプリをインストールするなど準備の必要がないので、手軽に授業の中に取り入れやすいですよね。 ですが、授業の中で「調べ学習」を行う際には、注意しなければならないことがあります。 そこで、この記事では、音楽授業におけ ...

ReadMore

授業の基本

2022/9/18

音楽教員の必需品!授業に役立つアイテム5選

元音楽教員めりーです。 この記事では、私の音楽教員生活の中で、「これは無くてはならない!」と思った授業アイテムを5つ厳選してご紹介します。 \教員生活全般で必要な持ち物はこちら/ 音楽授業に役立つアイテム5選 ①タイマー 授業中の活動時間を区切るためにタイマーは必須。 生徒の様子を見て「そろそろ終わりにしよう」なんて声をかけることもありますが、「活動時間はあと○○分」と明示している方が分かりやすく、生徒も活動に集中しやすくなります。 おすすめは、大きな表示で見やすく、黒板に貼れるマグネットタイプのものです ...

ReadMore

鑑賞授業

2022/9/18

「二枚目」も「修羅場」も!日常的に使われる、歌舞伎由来の言葉

元中学校音楽教師のめりーです。歌舞伎が由来とされている言葉をご紹介します。 \歌舞伎について詳しく知りたい方はこちら/ 一見、私たちの生活とはかけ離れているように感じる、歌舞伎。 ですが、普段当たり前のように使っている言葉には、歌舞伎を由来とするものが多くあります。 そこで、この記事では、そんな歌舞伎由来の言葉から特に馴染み深いものを厳選してご紹介します。 板に付く 「板に付く」とは、経験を積んで、動作や態度が地位・職業などに合うようになること。 元々は、 板=舞台 付く=しっくり合う という意味で、経験 ...

ReadMore

きらきら星変奏曲解説

鑑賞授業

2022/9/18

実は恋の歌!?モーツァルト作曲「きらきら星変奏曲」を解説!

元音楽教師めりーです。今回は、あの有名な「きらきら星」について解説します。 「きらきら星変奏曲」という名で知られる、こちらの音楽。 モーツァルトが作曲したことでも有名ですが、実はこの曲は、ある音楽の旋律を引用して作られたもので、原曲は他にあるのです。 では、その原曲とはいったいどのような音楽なのでしょうか? というわけで、この記事では、そんな「きらきら星変奏曲」の原曲やその他のアレンジ、演奏・鑑賞時のポイントをまとめてみました。 目次原曲は恋の歌!「きらきら星変奏曲」の正式名称は?→変奏曲とは?原曲『ああ ...

ReadMore

音楽授業におすすめのミニゲーム

ゲーム・クイズ

2022/9/18

音楽授業のスキマ時間におすすめのミニゲーム「ドレミでクラップ」

元音楽教師めりーです。この記事では音楽授業におすすめのミニゲームをご紹介します。 ほんの少しだけ授業時間が余ってしまった… どんよりした授業の雰囲気を変えたい… そんな時に私が取り入れていたのが、ミニゲーム「ドレミでクラップ」! 所要時間は1~3分ほどで、サクッと授業の雰囲気を和らげることのできる活動です。 やり方は非常に簡単で、何の準備もいらないので、授業で困ったその瞬間に取り入れることができますよ。 それでは「ドレミでクラップ」の進め方をご紹介します。 ミニゲーム「ドレミでクラップ」の進め方 ①生徒そ ...

ReadMore

世界の民族音楽授業案

常時活動

2022/9/18

世界の民族音楽を楽しく鑑賞!おすすめの常時活動「ミュージックトラベル」

元中学校音楽教師のめりーです。民族音楽の授業にお悩みの先生方に提案があります。 世界の諸民族音楽について、 ・数種類の音楽を鑑賞し、教師による説明を聞いて、感想を書く ・ホーミーやケチャなどの民族音楽をみんなで体験する という活動を軸に、1~2時間扱いの授業を行う先生が多いと思います。 ですが、1時間の中で数種類の音楽を立て続けに聴くと生徒は途中で飽きてしまいがち。 それに乗り気でない生徒に無理に活動を強要すれば、かえって音楽へのマイナスイメージは強まってしまいます。 そこで、私が提案したいのは、民族音楽 ...

ReadMore

早春賦の意味やポイントまとめ

歌唱授業

2022/9/18

「早春賦」歌詞の意味や作曲背景などポイント総まとめ!

元中学校音楽教師のめりーです。過去の授業経験を基に「早春賦」のポイントをご紹介します。 春を待ちわびている人々の思いや朗らかな風景を表現した日本の名曲「早春賦」。 教科書にも掲載されているので、今まさに授業準備をしている、あるいはテスト勉強中という方も多いと思います。 そこで、この記事では、「早春賦」の歌詞の意味や作曲背景など学習する際に役立つポイントをご紹介します。 学生の皆さんはもちろん、これから授業を行う先生方のお役に立てれば幸いです。 目次「早春賦」のポイント1.そもそも「早春賦」ってどういう意味 ...

ReadMore

-授業の基本
-, , , ,

© 2022 めりー先生の音楽準備室