1年間で最も大事な授業はズバリ最初の1時間、いわゆる授業開きです。
ここでしくじると、その後1年間は大変なことになるかもしれません…
そこで、この記事では、私の経験をもとに授業開きの大まかな内容と最初の授業までに準備しておくことをご紹介します。
あくまで私の経験に基づく話ですが、参考にしていただければ幸いです。
※授業開きの具体例は以下の記事で紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
【中学音楽】授業開きの進め方(1時間の流れ)例
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\こちらの記事もよければご覧ください/
【音楽の先生になる方へ】まず読んでほしい記事まとめ
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授業開きとは?何をすればいいの?
授業開きとは、1年間のうちの最初の授業のことを言います。
1年間の学習内容や授業の進め方、守ってほしいルールを伝える場であり、教科に対する興味をもたせる最初の導入活動でもあります。
最初に「音楽の授業はつまらない」というレッテルを貼られてしまうと、そのあと巻き返すのは大変なので、生徒が次の音楽の授業が楽しみになるような1時間にするのがベストです。
ゆえに、授業開きは以下の2つを軸に行うのが良いと思います。
・音楽のよさや楽しさを伝える活動(歌唱でも鑑賞でも!)
ガイダンスで説明する内容は?
私がガイダンスを通して生徒に伝えていた主な内容は、
②持ち物
③1年間の目標や学習の流れ
③授業の進め方
⑤評価方法
の5つです。
①授業のルール
授業をする上で、これだけは絶対に守ってほしいルールを提示します。
細かいルールをダラダラと説明しても生徒は覚えきれないので、多くても3つまでに絞ると良いと思います。
②授業の持ち物
毎回の持ち物と忘れた場合の対処法を伝えます。
忘れた場合の対処法とは、
・いつまでに先生に伝えるのか?
・他のクラスの生徒に借りるのはOKか?
・教室に忘れてきた場合、授業中に取りに行ってもOKか?
ということです。
例えば、授業の直前ではなく、授業日の朝に忘れ物をしたと申し出てくれれば、予め教科書や使用するプリント等をコピーしておけます。
逆に、他のクラスの生徒に借りに行くのがOKなら、わざわざ忘れ物をしたことを先生に伝える必要はありません。
細かいことですが、先生の指導がコロコロ変わると生徒は混乱し、だんだんと授業規律も乱れていきます。
忘れ物に限らず、遅刻した時やプリント未提出の場合の対処法も事前に決めておくと良いです。
③1年間の目標や学習の流れ
1年間どのような目標で、何を聴き、歌い、演奏し、創るのかということを伝えます。
今後の学習内容が分かれば、生徒も見通しをもって授業に取り組めます。
年間指導計画をそのまま提示する学校もあれば、生徒用にガイダンス資料を準備する学校もあります。
④授業の進め方
毎回の授業をどのような流れで進めていくかを簡単に説明します。
特に常時活動(発声練習や振り返りカード記入等の毎回の授業で行う活動)を取り入れる場合は、その説明と実践も行います。
⑤評価方法
生徒が不安にならないよう、評価規準と評価方法については時間をたっぷり使って、しっかり説明してあげると良いと思います。
音楽のよさや楽しさを伝える活動とは?
文字通り、生徒が「音楽ってすごい!」「音楽って面白い!」と思えるような活動です。
ここでの印象が1年間の音楽授業を左右すると言っても過言ではないので、楽しい活動を取り入れられると良いです。
(参考)活動例
授業開きまでに準備しておくこと
さて、なんとなく最初の授業で行う活動をご紹介しましたが、ここからは、その1時間に向けて準備しておくことを3つご紹介します。
①授業準備
どのような活動を行い、何をどう話すのかなど具体的にイメージしておきます。
最初の授業からプリントを使用するのであれば、早めに作成し、人数分印刷しておくと良いです。(学期はじめは印刷機が混み合うので)
また、厚紙など普通の印刷紙ではない紙を使用する予定の方は、事前に事務の方に相談し、準備しておくと安心です。
②持ち物の連絡
最初の授業前日に「<毎回の持ち物>+名前ペン」を持ってくるように伝えます。
<毎回の持ち物>は1年間の授業内容によって異なりますが、私は教科書、合唱曲集、ファイル、筆記用具としていました。
名前ペンを持って来てもらうのは、教科書に名前を書いていない生徒がいた場合に、その場で書かせるためです。
上記のほかに音楽バッグ(お稽古バッグみたいなA4が入るくらいのトートバッグ等)を用意してもらうのもおすすめです。
授業の持ち物を全部入れて教室のロッカーに置いておくことが、忘れ物防止につながるはずです。
③音楽室の準備
・音楽室整備(整美)
音楽室がごちゃごちゃしているとザワザワし、逆にきれいに整備していれば、落ち着いて授業ができる気がします。
授業開きの時はもちろんのこと、毎回の授業時も机や椅子はきちんと整頓し、清潔な状態を保つことが大事だと思います。
特に、初めて勤める学校では、教室内(特に机や椅子)に落書きがないか事前にチェックしておくと良いです。落書きがあると、生徒は自分も汚していいんだと思ってしまいます。
また、余裕があればですが、音楽室や廊下の掲示物も準備しておくと良いです。
音楽室の掲示物アイディアを元中学校教員が考えてみた
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・座席配置
音楽室での座席は、おそらく教室とは違う配置になるので、どのように座らせるか考えておきます。
座席配置が決まったら座席表を印刷し、音楽室の入口に掲示しておいてあげると親切です。
音楽室の座席配置(元中学校音楽教員の実践例紹介)
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まとめ
さて、この記事では授業開きの内容と、最初の1時間に向けた準備についてご紹介しました。
少しでもお役に立てていれば幸いです。
記事の冒頭でも紹介しましたが、授業開きのより詳しい活動内容や1時間の流れは以下の記事に書いているので、ご興味のある方は、ぜひ合わせてご覧ください。
【中学音楽】授業開きの進め方(1時間の流れ)例
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\各教材の進め方や活動例はこちら/