
ベートーヴェンという名前は聞いたことがあっても、実際に何をしたのか知らない、何がすごいのかが分からないという方も多いと思います。
そこで、この記事では、ベートーヴェンの何がすごいのかについて、簡単にまとめてみました。
ベートーヴェンについて詳しく知りたい方や、授業で話せるネタをお探しの方のお役に立てれば幸いです。
ベートーヴェン作曲の「交響曲第5番 ハ短調」を主教材とした授業の進め方やワークシートは以下のnote(有料)で紹介しています。
ベートーヴェンとは?
ベートーヴェンは、1770年にドイツに生まれた、古典派音楽を代表する作曲家です。
古典派音楽とは、西洋における1750年頃から1820年代までの音楽のことで、同時期に活躍した作曲家にはハイドンやモーツァルトなどがいます。
-

古典派音楽のポイント(特徴と代表的な作曲家)をざっくり解説
続きを見る
数多くの名曲を生み出し、後世の音楽家たちに大きな影響を与えたとして、音楽史を語る上でなくてはならない存在だと言えます。
ベートーヴェンの偉大な功績3つ
①数々の名曲を生み出した
ベートーヴェンのすごいところは、何と言っても、たくさんの名曲を世に残したことだと思います。
現代にも様々な音楽がありますが、ほんの少し流行を過ぎてしまうと、「昔流行った曲」「懐かしい曲」と思われてしまうことがあります。
ですが、ベートーヴェンの曲を「昔流行った古い曲」と感じる方は少ないのではないでしょうか。
死後200年近く経ってもなお、世界中でずっと愛され続ける曲を生み出したベートーヴェンは偉大だと言って良いと思います。
②音楽家の働き方改革を成し遂げた
ベートーヴェンよりも前の時代、音楽は貴族のための「娯楽」という認識で、作曲家たちの多くは「宮廷音楽家」として、貴族に雇われ、貴族のために曲を作っていました。
ところが、ベートーヴェンはそのように貴族と主従関係を結ばず、フリーの音楽家として活動しました。
これは、ベートーヴェンが生きた時代が、フランス革命などによって貴族が権力を失ない、市民が力を得るようになった頃であることと関係しています。
時代の後押しがあるとは言え、これまでの「音楽家は宮廷や教会に雇われて生計を立てるもの」という常識を覆すのはかなり勇気がいることだと思います。
先陣を切って、音楽家の働き方改革を成し遂げたベートーヴェンは、やっぱりすごいのです。
③音楽界に新しい風を吹かせた
音楽家の働き方だけでなく、音楽に関する様々な面で新しい風を吹き込んだのがベートーヴェンだと言えます。
例えば、交響曲をより大規模で充実したジャンルとして確立させたり、誰かを喜ばせるためではなく自分の作りたい音楽を追求したり…
形式的な面でも、心情的な面においても、音楽に対する新たな見方や考え方を提案してくれた人なのかなと思います。
ベートーヴェンがいたからこそ、後世の音楽家たちは「音楽はもっと自由で良いんだ」と思うことができ、素晴らしい名曲を生み出すことができたのではないでしょうか。
ベートーヴェンにまつわる、印象深いエピソード2つ
偉大な人物にはウソかホントか分からないような逸話が付き物で、ベートーヴェンに関しても非常に多くの逸話が遺されています。
その中で、私が特に印象に残っている話を2つご紹介します。
①モーツァルトに関する話
「神童」と称される天才音楽家モーツァルトは、幼い頃からヨーロッパ各地で演奏活動を行っていました。
そんな彼の噂を耳にしたベートーヴェンの父は「息子を第2のモーツァルトに!」と幼い頃から厳しい音楽教育を施していたそうです。
その甲斐もあって、ベートーヴェンも10代の頃から音楽家として一家の家計を支えるようになり、紆余曲折を経て後世に名を残すほどの大作曲家になりました。
そう考えると、モーツァルトが後世に与えた影響もすさまじい…!
②遺書に関する話
ベートーヴェンは「これから音楽家としてバリバリ頑張るぞ!」という20代後半から難聴が悪化し、30代前半に遺書を書きました。
この遺書は、その書かれた地名から「ハイリゲンシュタットの遺書」と呼ばれています。
ただ、遺書を書くほど悩んでいたものの、この時に命を絶ったわけではなく、自身の音楽に対する情熱をもって苦悩を乗り越え、絶望から抜け出すことができたのです。
実際、その後の約10年間は「傑作の森」と言われる、数々の名曲を生み出した時期で、遺書を書いたことが何らかのきっかけになっているのかな?と思います。
有名な「交響曲第5番(運命)」もこの黄金期に作曲されました。
ベートーヴェンの代表曲3つ
代表曲を選ぶのは至難の業ですが、ここでは誰もが聴いたことがあるであろう有名な曲を3つピックアップしました。
交響曲第5番 ハ短調(運命)
「ジャジャジャジャーン」という冒頭のメロディを聴いたことがない人はいないのではないでしょうか?
日本では「運命」という名で知られ、様々な場面で演奏される名曲です。
交響曲第9番 ニ短調 合唱付き
日本では「第九」と呼ばれる、年末にお馴染みの交響曲です。
特に第4楽章(「歓喜の歌」)は有名で、交響曲に合唱を取り入れた非常に画期的な曲だと言えます。
上の動画で言うと12分00秒辺りからが特に有名かなと思います。
エリーゼのために
ピアノソナタなど有名なピアノ曲は数多くありますが、今回は「エリーゼのために」をピックアップしました。
冒頭のフレーズは、ピアノを弾いたことのある方なら(ない方でも)一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。
まとめ
さて、この記事ではベートーヴェンの功績やエピソード、代表曲をご紹介しました。
かなりざっくりとした内容ではありましたが、少しでも皆さんのお役に立てていれば幸いです。
関連記事
-

J.S.バッハの何がすごいの?元音楽教員がざっくり解説
続きを見る

note「めりー先生の音楽室」へ
音楽の勉強に役立ちそうなもの等を紹介しています!
↓ ↓ ↓

音楽の授業準備
2026/7/24
「協奏曲=コンチェルト」のような漢字とカタカナ表記のある音楽用語まとめ
元中学校音楽教員めりーです。 音楽用語には、漢字表記とカタカナ表記の両方をもつものがあります。 中には、クイズ番組の問題に使用されたり、ドラマのタイトルになったりするものもあるので、音楽にまつわる雑学として覚えておいても損はありません。 そこで、この記事では漢字表記とカタカナ表記のある音楽用語をご紹介します。 \音楽用語をせんむすびプリントにしました/ 演奏形態 漢字 カタカナ 意味や特徴 独奏 ソロ 1人で演奏する 二重奏 デュオ/デュエット 2人で演奏する 三重奏 トリオ 3人で演奏する 四重奏 カル ...
ReadMore
鑑賞授業
2025/11/14
映画「国宝」で話題!歌舞伎の演目分類と代表的な作品の紹介
元中学校音楽教員めりーです。 2025年に大ヒットした映画と言えば「国宝」ですよね。 映画を観て、歌舞伎の世界に興味をもったという方も多いのではないでしょうか。 ですが、いざ歌舞伎を実際に観てみようと思っても、作品がたくさんあるので、どれから観ればいいか分からないという方もいらっしゃると思います。 そこで、この記事では歌舞伎の演目分類と各カテゴリの代表的な作品をご紹介します。 歌舞伎の演目分類と代表的な作品 本や映画の作品がミステリーやファンタジーなどとカテゴライズされるように、歌舞伎の作品も大まかにジャ ...
ReadMore
鑑賞授業
2025/10/29
【中学音楽】鑑賞授業ネタ10選(ワークシートあり)
元中学校音楽教員めりーです。 もうすぐ新年度!ということで、note「めりー先生の音楽室」で公開中の記事の中から、特に人気の鑑賞授業例10記事を厳選してご紹介します。 いずれも中学校の鑑賞授業でマスト!と言っても過言ではない題材・教材なので、お役立ていただけたら幸いです。 中学音楽 鑑賞授業ネタ10選 ①「魔王」(中学1年) シューベルト作曲の歌曲「魔王」を主教材とした鑑賞授業例です。指導略案(2時間分)とワークシート(2枚)がダウンロードできます。 ②「四季」より「春」(中学1年) ヴィヴァルディ作曲の ...
ReadMore
授業ネタ
2025/10/28
お蔵入りにした音楽授業アイディア(私が教員時代にやってみたかったこと)
元中学校音楽教員めりーです。 私には、教員時代に思い付いたものの出来なかった授業や、教員を辞めてからふと思い付いた授業アイディアがいくつかあります。 今はもう教員を辞めてしまい実践は不可能ですが、このアイディアが先生方のお役に立てるのでは?と思い、ブログに書き留めることにしました。 学習指導要領や教科書、年間指導計画などは抜きにして、単純に「こんな音楽の授業をやってみたかった!」という内容ですので、参考にされる際には自己責任でお願いします。 私がやってみたかった授業アイディア ・絵に合う音楽を選んでディベ ...
ReadMore
鑑賞授業
2025/10/28
オペレッタとは?オペラとの違いや有名な曲も合わせて解説
元中学校音楽教員めりーです。 この記事では、オペレッタとは何かについて、オペラとの違いやそれぞれの代表曲と合わせて解説します。 音楽を勉強中の方や、授業での説明にお悩みの先生方の参考になれば幸いです。 オペレッタについて説明する前に、まずはオペラについてです。 オペラとは? オペラは歌を中心に物語が進む歌劇のことです。 演劇と同じように、華やかな衣装に身を包んだ出演者が舞台上で演技をしますが、その大半(特に役柄の感情表現)は歌手による歌唱で進められるのが特徴です。 また、オペラの多くは悲劇で、史実を基にし ...
ReadMore
自習課題
2025/10/28
noteで公開中の自習プリント(中学音楽)を紹介します!
元中学校音楽教員めりーです。 急に音楽の授業が行えなくなった場合に役立つ自習プリント。 「いざという時のために用意しておきたいけど、忙しくて作る暇がない」という先生も多いのではないでしょうか? そこで、この記事では、noteで公開中の授業資料から、すぐに使える音楽の自習プリントをご紹介します。 いずれも有料にはなりますが、一度購入していただければ長く使えるので、お役立ていただければ幸いです。 まずはこれ!音楽の自習プリント 楽典(音楽の基礎知識)に関する問題をA3用紙1枚分(両面印刷)にギュギュっとまとめ ...
ReadMore
授業の基本
2026/5/29
【中学音楽】年間指導計画作成のポイントと1年間の授業計画例
元中学校音楽教員めりーです。 この記事では、年間指導計画作成のポイントと、1年間の授業計画(例)をご紹介します。 あくまで私が勤務していた頃の話にはなってしまいますが、参考にしていただければ幸いです。 年間指導計画作成のポイント まずは、私が年間指導計画を作成する際に、特に気を付けていたことを3つご紹介します。 ①年間の授業時数を意識する 中学校音楽科の年間授業時数は、1年生が45時間、2・3年生が35時間と決まっています。 これよりも少なくなってはいけないので、年間指導計画を作成する際にも、この計画で各 ...
ReadMore
授業ネタ
2025/10/28
盛り上がる!音楽授業におすすめのゲーム「歌詞ビンゴ」
元中学校音楽教員めりーです。 音楽授業に取り入れると盛り上がりそうな、簡単なゲーム活動例を思い付いたので、ご紹介します。 その名も「歌詞ビンゴ」です。 授業のスキマ時間やお楽しみ会などに取り入れられるのでは?と思うので、参考にしていただければ幸いです。 歌詞ビンゴとは? 歌詞ビンゴは、その名の通り歌の歌詞を活用したビンゴゲームです。 所要時間は10分~30分で、準備もそんなに必要ないので、「少し時間が余りそうだな」という時や「授業準備が間に合わなくて困った」という時にも使えるのではないかと思います。 歌詞 ...
ReadMore