昔から「教員は世間知らず」と言われることがありますが、その原因はいったい何なのか、中学校教員として勤務した経験を基に考えてみました。
あくまで私の見解ですので、ゆる~くご覧いただければ幸いです。
教員が世間知らずと言われる理由と対処法
①教員は少数派
単純に、社会人という括りの中で教員は少数派なので、「世間=教員以外の社会人」なんですよね。
もしも教員が多数派なら、「世間=教員」となり、教員が世間知らずだと言われることはないはずです。
ゆえに、教員として定年まで勤めるなら、世間知らずと言われようが、別に困りはしません。
というわけで、対処法は、
ということです。
ただ、生徒を導く存在である以上、ある程度、世間や社会の常識を知っておく必要はあるとは思いますが…
②学校しか知らない
教員の多くは大学を卒業してすぐに学校の先生として働き始めるので、学校以外の世界を知らずに年を重ねていくことになります。
学校というのは非常に閉鎖的な空間なので、そこにずっと属していては、どんどん世間一般の常識からは離れていくような気がします。
教育現場の改革のためにも、先生方にはもっと外の世界に目を向けてほしいです。
ゆえに、私が提案したい対処法は、
・教員以外の社会人と積極的に関わる
・ニュースや新聞等で社会の動向を学ぶ
ということ。
生徒に知らないことを教えることはできないので、教員こそ、世間一般の常識を知っておくべきだと思います。
③ビジネスマナーを知らない
前述の通り、電話の出方やビジネスメールの書き方、名刺の渡し方など社会人としてのマナーを身に付けることができません。
これは「教員が世間知らず」と言われる理由でもあり、「教員の転職は難しい」と言われる原因でもあると私は思います。
民間企業への転職を少しでも考えているなら、ビジネスマナーは身に付けておくに越したことはありません。
また、転職しないにしても、学校外の方と関わる際に「ちゃんとしている先生だな」と思ってもらうためにも、最低限のマナーは覚えておく方が良さそうです。
というわけで、この理由に関する対処法は、(対処法というほどでもないですが)
ことだと思います。
④自分が偉いと錯覚している
教員になったその瞬間から、生徒や保護者、同僚から「○○先生」と呼ばれ、周りが敬意をもって接してくれるようになります。
生徒は自分の言うことを聞いてくれるし、自分よりずっと年上の保護者もペコペコしてくれるし…なんだか自分が偉くなったような気分になるんです。
そうして「自分は偉いんだ」と錯覚してどんどん傲慢な態度を取るようになり、生徒にも保護者にも上から目線で話すようになってしまう人がいます。
学校側からすれば生徒と保護者はお客様なのに、そんなお客様に対してタメ口で話すなんて、世間一般ではあり得ないですよね。
でも、それがまかり通るのが教員の世界なので、これは世間知らずだと言われてもしょうがないです…
というわけで、対処法は
自分の立場を自覚し、誰に対しても敬意をもって接する
です。
少しでも偉そうな態度を取る教員が減ってくれることを願うばかりです…
⑤お金の知識が不足している
学校は民間企業と違い、利益を追求する必要がありません。
教員が仕事の中でお金について考えるのは、せいぜい学年費や教材費に関してくらい。
ゆえに、教員自身も金銭感覚がずれていたり、資産運用等の知識が無かったりとお金に無頓着な人が多いような気がします。
私も教員時代はコンビニで毎朝1,000円以上使ったり、タクシーで通勤したりと湯水のごとく使っていました笑
民間企業で働いている方は、毎日利益について考えているので、やはり自分のお金に対してもきっちりしているイメージがあります。
お金の話題はタブーな感じがありますし、お金の勉強なんて恥ずかしくてできないという気持ちも分かるのですが、このご時世何があるか分からない…
だから教員も、
と個人的には思います。
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教員はお金の勉強をすべき!その理由とおすすめの勉強法
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まとめ
さて、この記事では教員が世間知らずだと言われる理由とその対処法について、私なりの考えを述べてみました。
あくまで私の経験に基づく考えではありますが、少しでもお役に立てていれば幸いです。

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