元中学校音楽教師のめりーです。校歌を指導する際のポイントを伝授します。
多くの学校で歌われている校歌。
校歌をしっかり歌える集団は、その他の指導も行き届きやすく、学校全体としての雰囲気も良いです。
ですが、校歌の指導はなかなか難しい。
そこで、この記事では校歌指導のポイントを3つご紹介します。
あくまでも私の考えではありますが、指導の参考にしていただけたら幸いです。
1.校歌を歌う意味を考えさせる
なぜ校歌を歌うのか?
私は初めて校歌を指導する際に、必ず、校歌を歌う意味を生徒に問いかけていました。
「行事で歌うから」
「歌わないと怒られるから」
など、残念なことに生徒が校歌を歌う動機にはそのような思いがあるかもしれません。
ですが、それではいつまでたっても「歌わされている」まま。
まずは先生自身が、なぜ校歌を歌うのかについて考え、生徒と意見を交わすことが校歌指導の第一歩だと私は考えます。
ちなみに、私が初めて校歌を指導する際に話していたのは以下のようなこと。
いま皆さんが着ている制服は、この学校に通っている人しか着ることのできない特別な服ですよね。同じように、校歌は、生徒の皆さんや先生たち、卒業生などその学校に関わった人しか歌うことのできない特別な歌、いわばこの学校のテーマソングです。校歌を歌えるのはこの学校に通った証とも言えます。校歌はそのくらい特別なものですので、ぜひ大切に歌ってください。
「校歌を歌える権利を獲得!おめでとう!」と言うと素直に喜んでくれる生徒もいます。
2.「校歌を歌わないのはダサい」と思わせる
運動会で全力で競技に挑む生徒はカッコよく見えますよね。
校歌も同じで、歌う方がカッコいい。
中学生は周りからの目を気にしがちで、カッコいいかダサいかが行動の判断基準になることがあります。
言い方は悪いですが、その習性を利用して「校歌を歌わないのはダサい」と思わせれば、校歌を歌うことが当たり前という空気が出来上がるのではないでしょうか。
私は、先生方に行事の際に全力で校歌を歌うようお願いし、特に、生徒から人気の先生には「皆恥ずかしがっているの?なんかダサくない?」的な雰囲気を醸し出してもらっていました。
先生につられて各学年・各クラスの人気者が校歌を全力で歌うようになれば、だんだんと学校中に「校歌を歌わないのはダサい」雰囲気が浸透していきます。
3.教材研究(楽曲分析)をする
「校歌」という一つの楽曲を指導するわけですから、当然、他の歌唱曲と同様に教材研究(楽曲分析)が必要です。
教材研究を行う上で、以下の3点は必須事項。
①作曲背景(誰が、いつ、何のために作ったのか)
②歌詞の意味や歌詞が表す情景
③曲想や曲に込められた思いを生かした表現の工夫
ついつい行事のための指導になりがちな校歌ですが、その音楽性を生かした授業を行うようにしましょう。
まとめ
さて、この記事では、校歌指導のポイントを3つご紹介しました。
日々の授業や指導のちょっとした工夫で、生徒の「校歌」に対する意識は変わります。
ぜひ、校歌を歌える学校にするために、先生ご自身が試行錯誤を繰り返しながら、指導を工夫してくださいね。
\指導案・ワークシートのダウンロードはこちら/

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