
入学式や卒業式などの儀式やスポーツの試合などで耳にする言葉、「国歌斉唱」。
稀に、歌手が一人で歌っているのに「国歌斉唱」と言うことがありますが、それは間違いで、一人で国歌を歌うなら「国歌独唱」が正解です。
このように、意外と知られていない歌唱形態。
この記事では、「斉唱」「合唱」「独唱」「重唱」という、似ているけれど全然違う言葉について、元中学校音楽教師が分かりやすく解説します。
独唱とは
独唱(どくしょう)とは、1人で歌うこと。
ソロとも言います。
ひとり(独り)で歌うから「独唱」です。

斉唱とは
斉唱(せいしょう)とは、複数人が同じ旋律を歌うこと。
ユニゾンとも言います。
2人以上かつ全員が同じパートを歌います。(ハモりません。)
全員が声を揃えて一斉に歌うので「斉唱」です。
重唱とは
重唱とは、1人ずつ複数のパートに分かれて歌い合わせること。
2人が2つのパートに分かれて歌うなら二重唱(デュオorデュエット)、3人が3つのパートに分かれて歌うなら三重唱(トリオ)と言います。
何人かの声が重なり合うから「重唱」です。

合唱とは
合唱とは、数人ずつ複数のパートに分かれて歌い合わせること。
コーラスとも言います。
重唱は各パート1人ずつですが、合唱の場合は各パート2人以上ずつに分かれます。
互いの声をよく聴きながら合わせて歌うので「合唱」です。
合唱は細かく分けると混声合唱と同声合唱、さらに細かくすると混声三部合唱や同声二部合唱など呼び方は複雑になっていきます。
まとめ
さて、歌唱形態についてご説明しましたが、それぞれの違いをお分かりいただけたでしょうか。
どれも似たような言葉ですが、実際の意味は全然違います。
漢字からどのように歌う形態なのかを考えると分かりやすいかもしれません。


具体的に○○さんと○○さんが・・・と伝える方が生徒は納得しているようでした。
というわけで、この記事では歌唱形態(「独唱」「斉唱」「重唱」「合唱」)についてご説明しました。
少しでも皆さんのお役に立てていれば幸いです。