この記事では、初めての授業に向けた準備をしている方向けに、最初の授業までに考えておきたいことを10個ご紹介します。
正直、そんなことまで考えるの?と思うくらい細かい内容もありますが、考えておいて損はないので、参考にしていただければ幸いです。
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最初の授業までに考えておきたい細かなこと
①授業での話し方
「~しましょう」か「~しよう」なのか、どのような口調で授業を行うか決めていますか?
どちらでも良いとは思いますが、あくまで授業なので、あまりにも素の状態(普段通りの話し方)は好ましくない気がします。
ご自身の性格や教科の特性、授業の雰囲気に合う話し方を決めておくと良いと思います。
私は研究授業で「~じゃん」と砕けた言い方をして、怒られた経験があります。(泣)
②毎回の持ち物と置き勉
毎回の授業の持ち物は決めていますか?
また、それらは全て自宅に持ち帰らせますか?
学校にもよりますが、「置き勉」(教科書類を自宅に持ち帰らず、教室に置いておくこと)がOKなら、自宅学習に必要ないものは持ち帰らせなくていいと思います。
生徒の荷物が重いのはかわいそうですし、持ち帰ったら次の授業に忘れてくるかもしれません。
授業に必要な持ち物は何か、そしてそれらすべてを持ち帰らせる必要はあるのかについて、新年度の最初の授業までに考えておくと良いです。
③授業中の座席
授業中の座席は、授業のやりやすさや生徒の集中度合いに関わる大事な要素のひとつです。
教室以外で授業する先生は、授業する部屋の様子などもふまえ、座席をどのように設定するか考えておくと良いです。
私がどのような座席配置で授業していたかは以下の記事で紹介しています。
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音楽室の座席配置(元中学校音楽教員の実践例紹介)
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④授業の始め方と終わらせ方
授業をどうやって始めるか、そして終わらせるか考えていますか?
学校によってルールがある場合はそれに従えばいいですが、ない場合は教科担当が独自に設定しなければいけません。
例えば授業の始め方ひとつとっても、以下のように考えなければならないことはたくさんあります。
- 合図は誰?
生徒or先生or学級委員or教科係or号令係
- 内容は?
「起立・気を付け・礼」or「これから○○の授業を始めます」
- 姿勢は?
手は後ろで組んでてもいい?片足重心でもいい?椅子は机の中に入れる?
- 服装は?
ブレザーは脱いでOK?第1ボタンは閉めなくてOK?
一見どうでも良さそうですが、授業をきっちり始めれば、ちゃんと休み時間との切り替えられるので、案外大切なことのように思います。
また、年度途中にルールを変えると生徒は混乱するので、最初の授業から徹底・継続する必要があります。
⑤目標(流れ)提示の方法
授業には必ず目標がありますが、それを生徒にどう伝えるかというのも重要なポイントです。
これも最初の授業から1年間は変えない方が良いので、予め伝え方を決めておくと良いです。
参考までに、少し例を載せておきます。
目標提示のタイミング(例)
・授業が始まってすぐ ・導入活動後
目標提示の方法(例)
・口頭で伝える ・板書する ・スライドで見せる ・ワークシートに記載しておく ・タブレットで共有する
また、「目標」なのか「めあて」なのか「ゴール」なのか、その呼び方もいろいろなので、学校で統一されていないのであれば、自分で決める必要があります。
⑥常時活動の有無とその内容
例えば毎回授業の初めに小テストを行う、前時の復習を行う、簡単なクイズを出すなど、決まった常時活動があると授業はやりやすいです。
⑦生徒の発言・発表方法
授業中の生徒の発言・発表方法についてのルールも決めておくと良いです。
好き勝手発言OKの方が意見は出やすいですが、私語に発展し、収拾がつかなくなる危険性もあります。
挙手制にするのか指名性にするのかも含めて考えておくと良いです。
⑧プリントやワークシートの回収方法
地味に大事なのが、プリントやワークシートをどう回収するかです。
プリントをどう回収するかで、授業のざわつき度が変わるだけでなく、教員の仕事量が変わるからです。
出席番号順なら評価が付けやすいですし、座席順なら返却が楽ですが、回収の時間がごちゃごちゃなりやすいです。
一方、終わった人から机の上に置いておくスタイルなら授業中に回収する手間が省けますが、授業後に並べ直さないといけなくなり、無駄な仕事がひとつ増えます。
それぞれのメリット・デメリットをふまえ、自身の授業スタイルに合った方法を見つけられると良いと思います。
⑨出欠確認の方法
一人ずつ名前を読んで返事をさせるのか、全体をパッと見渡すだけなのかを決めておくと良いです。
特に少人数制授業や教室移動のある授業では、「本当は来ているのに欠席だと思った」なんてことが起きる可能性があるので、授業の始まりの出欠確認は大事です。
⑩授業内の評価(成績)の記録方法
どの教科でも授業中の活動の様子を評価に入れると思いますが、それをどのように記録しておきますか?
生徒の前で成績を付けることはできないので、授業後に記録することになりますが、忘れないうちにぱぱっと記録できる方法を編み出しておくとよいです。
私は座席表タイプの評価シートを自作して記録していました。
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授業の必需品!音楽の成績処理に役立つ評価シート
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まとめ
さて、この記事では、最初の授業までに考えておきたい細かなことをご紹介しました。
校種や地域によって異なる点もあると思いますが、少しでもお役に立てていれば幸いです。
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