元中学校教員めりーです。今回は先生になる予定の方や1年目の教員向けの話です。
生徒同士のトラブルや保護者からのクレーム、教員の服務事故など、学校では様々な問題が生じます。
中には教員の意識ひとつで未然に防げるものもありますが、先生になったばかりでは何に気を付けて良いか分からないですよね。
そこで、この記事では、生徒を守るため、また自分自身を守るために、先生方に気を付けてほしいことをお伝えします。

自分の発言に細心の注意を払う
これは教員に限らず、全ての社会人に共通していますが、一人の人間として自分の発言には責任をもたなければいけません。
自分の対外的な発言は学校の名前を背負っているので、不用意な発言は極力避けるべき。
また、自分では冗談のつもりで言ったことが生徒を深く傷つけることもあります。
私は中学生の時に、教育実習生(英語)から「あなたの発音はマレーシアっぽい、もしかしてマレーシア人?笑」と言われたことを未だに引きずっています…笑
自分のちょっとした発言が大きなトラブルに発展する場合もあるので、口に出して言う前に「これは大丈夫かな?」と一度考えることが大切です。
SNSでの言動には気を付ける
先生に興味津々な生徒や保護者は、どうにかしてSNSアカウントを突き止めようとするので、身バレは覚悟した方が良いです。
「自分は迷惑行為をしていないから大丈夫」「過去のヤバい投稿は削除したから平気」と安心は禁物。
このご時世、どんな発言が炎上するか(相手の逆鱗に触れるか)分からないので、良識ある投稿を心がけることが大切です。
あと、意外と多いのが、3月頃に「来年度は○年生の担任だ!」などと呟き、人事異動情報を漏洩してしまうケース。
他にも生徒のノートや作品を許可なくアップするのもNGです。
これらは公務員に義務付けられている「信用失墜行為の禁止」にあたる可能性があるので、注意が必要です。
ルールやマナーを守る
赤信号なのに横断歩道を渡ったり、歩きながらスマホを操作したり…ついついやってしまいがちですが、それでは生徒に示しがつきません。
というか普通に危険なのでやめましょう!
教員は、ルールやマナーを守ることの大切さを教える立場なので、自らも率先して常識ある行動を心がけるべきです。
特に校区内では、どこで生徒や保護者が見ているか分からないので、いつも以上に気を張る必要があります。
生徒の話は学校の中だけに留める
職員室では「○○さん、最近よく頑張っているね」「××さんは今日も忘れ物していたよ」など情報交換という意味でも生徒の話をよくします。
ですが、それを学校の外に持ち出してはいけません。
ましてや飲み会の席などで生徒の話をするなんて言語道断です!
自分のことをむやみやたらに話さない
生徒たちはとにかく先生が大好きなので、「付き合ってる人はいる?」「どこに住んでるの?」などあれこれ質問してきます。
ですが、それらすべてに正直に答える必要はありません。
中には他人の領域にずかずかと踏み込んでくるような生徒・保護者もいるので、あまり自分の情報はさらけ出さない方が良いと思います。
住所を教えたらピンポンダッシュされた、ネットに晒されたという話を聞いたことがあるので、お気を付けください。年賀状を送りたいと言われたら、学校の住所を教えるのが無難です。
境界線を明確にする
教員と生徒は友だちではないので、そこの線引きはしっかりしましょう。
特に若い先生は、生徒から親しみをもたれやすい(悪く言えばなめられる)ので、「ここまでは良いけどここからはダメ」という境界線を示す必要があります。
また、どんなに信頼関係があろうと、SNS等での私的なやりとり、ボディタッチは絶対にNGです。
生徒のためにも、自分自身を守るためにも、一人の人間ではなく、一人の教員として生徒と接するようにしましょう。
生徒に感情移入しすぎない
ドラマなどでは「先生は私たちのために本気で怒ってくれた!」なんて生徒が感動するシーンがありますが、実際はあり得ません。
もし本気で怒ったら、頭に血が上って暴言を吐いたり、思わず手が出てしまったりする危険性があるので、多くの先生は本気で怒っているフリをしています。
どんなに腹が立っても、怒りのボルテージを上げたまま生徒と対峙するのは避けましょう。
他にも、「あの子は頑張っていたから」と甘く成績を付けてしまうなど、感情移入してしまったせいで誤った判断を下すこともあり得ます。
確かに生徒たちはかわいいですが、それはあくまでも教員として。
一個人の感情はなるべく排除することで、不必要なトラブルを避けることができると私は考えます。
「話す」のではなく「聴く」
教員ってなんとなく「話す」イメージがあると思うのですが、意外と「聴く」ことが大切な職業です。
日常生活においても、自分の話ばかりするのではなく、相手の話にしっかり耳を傾けてくれる人の方が安心感がありますよね。
それと同じで、「この先生はちゃんと話を聴いてくれる」と生徒や保護者に思ってもらうことが、信頼関係を築く第一歩だと思います。
生徒や保護者と信頼関係が築ければ、何か問題が起こる前に相談してくれるようになるので、結果トラブルを未然に防ぐことができます。
気になることがあれば誰かに相談する
生徒の言動で気になることがあったり、生徒との関係で悩んだりした時には迷わず誰かに相談しましょう。
例えば「○○さんの最近の言動が気になるな~」と自分が感じている時は、たいてい他の教員もそう思っています。
思うだけではどうにもなりませんが、相談すれば、原因が分かったり、何か対策を講じてもらえたりします。
自分の心を守るためにも、誰かに相談することは大切です!
というわけで、この記事では、問題を未然に防ぐために教員が気を付けるべきことをお伝えしました。
どれも当たり前ではありますが、日々忙しいと蔑ろにしてしまいがちなことばかりなので、頭の片隅にでも入れておいてくださいね。
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