この記事では、
とお悩みの方に向けて、中学校音楽教員として働いた経験を基に、校歌指導のポイントをご紹介します。
あくまで私の考えではありますが、参考にしていただけたら幸いです。
入学式や卒業式前の校歌指導など、全校指導については、以下のnote（有料）にまとめているので、ご興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。
校歌指導における４つのポイント
①校歌を歌う意味を考えさせる
初めて校歌を指導する際には、最初になぜ校歌を歌うのか？と生徒に問いかけてみるのがおすすめです。
「歌わないと怒られるから」といった意見が出てきたら、それは、これまでの校歌指導が上手くいっていなかったせいかもしれません。
生徒が「歌わされている」という感覚のままだと校歌指導は上手くいかないと思うので、まずは、生徒から「歌わされている」という感覚を払拭することが校歌指導の第一歩だと私は考えます。
とは言え、校歌をなぜ歌うのかについて先生の意見を押し付けるのも違うので、私だったら甲子園球児の歌う校歌や国際試合で選手が歌う国歌などの映像を見せて、「どんな気持ちで歌っているのだろう？」と問いかけてみます。
試合前後に歌う校歌や国歌には、学校や日の丸を背負っているという気持ちが込められていると思うからです。（あくまで想像ですが）
おそらく生徒からも同じような意見は出てくると思うので、「じゃあみんなはどのような思いで校歌を歌う？」と話を進めていくと、校歌を歌う意味について少し考えさせることができると思います。
②「校歌を歌わないのはダサい」と思わせる
運動会で全力で競技に挑む生徒はカッコよく見えるはずです。
校歌も同じで、歌わないより歌う方がカッコいい。
中学生は周りからの目を気にしがちで、カッコいいかダサいかが行動の判断基準になることがあります。
言い方は悪いですが、その習性を利用して「校歌を歌わないのはダサい」と思わせれば、校歌を歌うことが当たり前という空気が出来上がるのではないでしょうか。
まずは先生たちにしっかり歌ってもらい、そんな先生につられて各学年・各クラスの人気者が校歌を全力で歌うようになれば、だんだんと学校中に「校歌を歌わないのはダサい」雰囲気が浸透していくと私は思います。
③教材研究（楽曲分析）をする
「校歌」という一つの楽曲を指導するわけですから、当然、他の歌唱曲と同様に教材研究（楽曲分析）が必要です。
教材研究を行う上で、以下の３点は必須事項。
①作曲背景（誰が、いつ、何のために作ったのか）
②歌詞の意味や歌詞が表す情景
③曲想や曲に込められた思いを生かした表現の工夫
ついつい校歌指導を行う際は、行事のための指導になりがちですが、その音楽性を生かした授業を行うことが実は大切なのだと思います。
④継続的に指導する
入学して最初の授業あたりで校歌を教える先生が多いと思います。
ですが、その後も継続的に校歌に触れる機会を作っておかないと、いざ行事の際に歌わせてみると忘れているなんてことになりかねません。
ゆえに、私は毎時間（歌唱授業の度に）、発声練習も兼ねて校歌を歌わせるようにしていました。
何度も繰り返し歌うことで、校歌が生徒たちの身体に馴染んでくれるのではないかなと思います。
（飽きそうな気もしますが、週に1回歌う程度なので、意外とそうでもない気がします）
まとめ
さて、この記事では、校歌指導のポイントを４つご紹介しました。
校種や学校の実態によって向き・不向きはあると思いますが、少しでも皆さんの参考になっていれば幸いです。
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