この記事では、
・音程って何?
・長3度、短2度、完全5度の違いは?
と疑問に思っている方向けに、音程と度数について解説します。
※初めての方でも分かりやすいように、音名ではなくハ長調の階名(ドレミファソラシ)を使って説明します。
音程とは?
音程とは、音と音の高さの隔たり(音と音の距離)のことです。
1度、2度、3度…というように「度」を単位として数字で表します。
※8度は「オクターブ」とも言います。
度数の数え方
度数を数える際は、ピアノの鍵盤を思い浮かべると分かりやすいです。
例えば、「ド」を基準とした場合、「ド~レ」は2度、「ド~ミ」3度です。
他の音が基準になってもこの考え方は変わらず、「レ」を基準とした場合は「レ~ミ」が2度、「レ~ファ」が3度となります。
ただ、「ド~ミ」、「レ~ファ」はどちらも白鍵3個分は離れていますが、間にある黒鍵の数は違います。
黒鍵を含めた場合、「ド~ミ」は鍵盤5個分、「レ~ファ」は鍵盤4個分です。
どちらも3度ですが、鍵盤5個分離れている方が長く、鍵盤4個分離れている方が短いので、それぞれ「長3度」「短3度」と言います。
このように、同じ度数でも半音の数が違えば距離も変わるので、「長」「短」「増」「減」「完全」などの言葉を付けて区別します。
そして、これらの音程は「完全系」と「長短系」の2種類に分けられ、それぞれの度数がどちらに属するかは決まっています。
- 完全系
1度、4度、5度、8度
- 長短系
2度、3度、6度、7度
では、各度数についてもう少し詳しく解説します。
完全系(1・4・5・8度)の音程
完全系の場合、基本は「完全○度」で、それより広い場合は「増○度」、狭い場合は「減○度」と表します。
1度
1度は同じ音なので、全て完全1度です。
8度
8度の場合も音の幅は変わらないので、全て完全8度です。
4度
完全4度は鍵盤6個分、唯一7個分離れている「ファ~シ」は増4度です。
5度
完全5度は鍵盤8個分、唯一7個分離れている「シ~ファ」は減5度です。
長短系(2・3・6・7度)の音程
長短系の場合、幅が広い方を「長○度」、狭い方を「短○度」と表します。
2度
「ミ~ファ」「シ~ド」は鍵盤2個分離れているので短2度、それ以外は鍵盤3個分離れているので長2度です。
3度
「ド~ミ」「ファ~ラ」「ソ~シ」は鍵盤5個分離れているので長3度、それ以外は鍵盤4個分なので短3度です。
6度
「ミ~ド」「ラ~ファ」「シ~ソ」は鍵盤9個分離れているので短6度、それ以外は鍵盤10個分なので長6度です。
7度
「ド~シ」「ファ~ミ」は鍵盤12個分離れているので長7度、それ以外は鍵盤11個分なので短7度です。
変化記号(♯・♭)が付く場合
ここまでは何も付いていない場合の音程について解説しましたが、変化記号(♯・♭)が付くとどうなるのでしょうか?
まず、変化記号が付いているからと言って基本の度数は変わりません。
「ド~ミ」も「ド~ミ♭」も3度です。
ですが「ド~ミ」に比べて、「ド~ミ♭」は半音の数が少なく、幅が狭いです。
「ド~ミ」は鍵盤5個分なので長3度、「ド~ミ♭」は鍵盤4個分なので短3度と言えます。
このように、長△度よりも半音1つ分減った場合は短△度と表しますが、完全系の度数の場合は「短△度」とは言いません。
以下のように完全系は重減⇔減⇔完全⇔増⇔重増、長短系は重減⇔減⇔短⇔長⇔増⇔重増の中で呼び方が変化するからです。
(例)完全5度よりも半音1つ分少ない→「減5度」/長3度よりも半音2つ分多い→「増3度」など
音程については「基本の度数」と「各音程の呼び方がどのように変化するか」の2点を覚えておくことが大切だと思います。
まとめ
さて、この記事では音程と度数について解説しました。
かなりざっくりとした内容ではありましたが、参考になっていれば幸いです。
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