突然ですが、こちらの記号は何でしょう?

きっと多くの方が「ト音記号」という名前を思い浮かべたと思います。
ですが、実際にこの記号がどんな役割を果たしているのかまでは知らないという方も多いのではないでしょうか?
そこで、この記事では「ト音記号」や「ヘ音記号」など、音部記号と呼ばれる記号の役割について簡単に解説します。
音部記号とは?
五線譜に書かれる音符の高さを示す記号を音部記号と言い、以下のト音記号、ヘ音記号、ハ音記号の3種類が一般的によく使われます。

※音部記号が置かれた場所によって「ヴァイオリン記号」「バス記号」「アルト記号」などと異なる呼び方で呼ばれることがあります。
この記事では、合唱やピアノ演奏の際によく使われる、ト音記号とヘ音記号についてより詳しく解説していきます。
ト音記号とヘ音記号

ト音記号は、書き始めの線(第二線)上に書かれる音符が「ト」の音であることを表しています。

ヘ音記号は、書き始めの線(第四線)上に書かれる音符が「ヘ」の音であることを表しています。
※そもそも「ト」の音、「ヘ」の音が分からない!という方は、音名について解説している以下の記事をご覧いただければと思います。
-

音名と階名の違いは?意味や役割をざっくり解説
続きを見る
ト音記号とヘ音記号では表す音域(音の高さ)が異なります。
参考までに、五線譜上の各音が、ピアノの鍵盤上のどの音を表しているかを表現すると下図のようになります。

赤色に塗った鍵盤が「1点ハ」の音(鍵盤ほぼ中央のド、いわゆる「おへそのド」)です。
例えば、下図鍵盤上の★印の音をト音記号を使って表すと加線が多くて見づらく、ヘ音記号を使って表せば加線が少なく済み、見やすい楽譜となります。

このように、表したい音域によって音部記号は使い分けられているのです。
譜表
音部記号が記された五線譜のことを譜表と呼びます。
また、ト音記号で書かれたものを高音部譜表(ト音譜表)、ヘ音記号で書かれたものを低音部譜表(ヘ音譜表)と言い、ト音譜表とヘ音譜表を結んだものを大譜表と言います。

まとめ
さて、この記事では音部記号のうち、ト音記号とヘ音記号について簡単にご説明しました。
音部記号は楽譜上の音符と、実際の音の高さとの関係を示す大切な記号なので、楽譜において最も重要な役割を担っていると言っても過言ではありません。
裏を返せば、音部記号を見れば、楽譜を読む(音名が分かる)ことが容易になるので、ぜひこの機会に覚えていただければと思います。
その他、音楽の基礎知識(楽典)の解説記事はこちらからご覧ください。
というわけで、今回の記事は以上です。
ざっくりとした内容ではありましたが、少しでも参考になっていれば幸いです。
楽典をよりしっかり学びたい方には、こちらの本がおすすめです。
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