私には、音楽の先生になってから、「学生時代にやっておいて良かった!」と思ったことや、「やっておけばよかった…」と後悔したことがあります。
そこでふと、音楽の先生を目指す方の中には、「学生のうちに出来ることはないかな」と思っている方がいるのでは?と思い、記事にしてみることにしました。
というわけで、この記事では、音楽の先生を目指している方が学生時代にしておくと良いことをご紹介します。
私の経験を基にした内容ではありますが、少しでも参考になれば幸いです。
目次
音楽教師を目指す人が学生時代にやっておくべきこと
①音楽について幅広く勉強する
音楽の先生は、学校の中では「音楽のプロ(音楽に一番詳しい人)」なので、音楽に関する幅広い知識が求められます。
授業でも、クラシック音楽や民謡、民族音楽など様々なジャンルを扱いますし、それらを教えるためには楽典や和声学、音楽史など、音楽に関する様々な知識が必要です。
学生時代も教員になってからも、音楽に関する情報を集めたり、学び続けたりすることが大切だと思います。
②自分の専門を極める
音楽全般に関する勉強に加えて、ご自身の専門分野を極めることも大事です。
楽器でも歌でも、何かしらの"強み"があると、それが自信につながりますし、生徒からも「先生すごい!」と一目置かれるようになるはずです。
③ピアノの練習をする
音楽全般の勉強とか自身の専門性を高めるとか言ってきましたが、正直なところ、音楽教師の仕事において、出来たら一番役に立つことは、ピアノだと思います。
合唱指導の際の音取りや儀式等での伴奏など、学校ではピアノを活用する場面が結構あります。
もちろんCD等の音源に頼ることは全然問題ないのですが、特に音取りなどは、ピアノを使う方が指導はしやすい気がします。
ピアノが苦手だと、教材研究等に加えてピアノの練習が必要になり、その分、授業準備に時間がかかってしまうので、少しでも時短になるよう、学生のうちからピアノの練習をしておくことをおすすめします。
④コンサートやライブに行く
音楽の先生になる前に(なってからでも良いですが)、できればコンサートやライブに足を運び、生で音楽を鑑賞するという経験はしておくと良いです。
CDやDVDで鑑賞するのとはまた違った気付きがあるはずで、それを知っているのと知らないのとでは、授業での説得力が違うような気がします。
私は音楽の先生になる前は歌舞伎を生で見たことがなかったのですが、初めて歌舞伎座で観劇した時は本当に感動して、「この素晴らしさを生徒たちに伝えたい」という思いから、授業準備を頑張ることができました。
授業で扱う教材全てを生で鑑賞するのは難しいですが、せめて本物のオーケストラのコンサートの雰囲気くらいは味わっておくと良いと思います。
⑤音楽以外の勉強をする
学校の先生は、音楽のことだけを知っていれば良いわけではありません。
教員採用試験では一般教養を問われますし、先生になってからも、他教科の自習監督をしたり、勉強を見てあげたりする機会があるかもしれません。
それに、音楽の授業でも、他教科と関連付けて教える場面もあります。
義務教育までに学んだことをさらっと復習するくらいで良いので音楽以外のことも学んでおくと、先生になってから役立つ場面があると思います。
⑥PCスキルを習得する
PCは活用できて当たり前の時代と言っても過言ではないのですが、一応書いておきます。
学校は、資料作成や成績処理、会計処理など、思っていた以上にPCを使う業務が多く、PCが苦手だとその分時間がかかってしまいます。
タイピングを早くすることと、ショートカットキーを覚えるだけでも時短になるので、苦手な方は今のうちからPCに慣れておくことをおすすめします。
⑦字をきれいに書く練習をする
PC業務が多くなったとはいえ、黒板に文字を書いたり、ワークシートにコメントを書いたりと、手書きする場面はまだまだあります。
字が上手に書けなくても問題はないのですが、やはり板書などは見やすい字の方が授業に支障が出なくていいので、練習しておくに越したことはないと思います。
あと、私は板書の際に「書き順が違う」と生徒から指摘されて恥ずかしい思いをしたことがあったので、心配な方は書き順も合わせて確認しておくと良いです。
⑧バイトorボランティアで経験を積む
私が最も「学生時代にやっておけばよかった…」と後悔しているのが、バイトやボランティアなど、何かしらの社会経験です。
私は学生時代に何もしておらず、大学卒業後すぐ教師になったので、仕事への責任感やコミュニケーション能力など社会人に必要な基礎力が足りていなかったように思います。
生徒に進路や将来の話をする時も、具体的な話がしづらかったので、実体験を基に話せた方が良かったなと思うこともありました。
いろいろな経験をした人の方が、話の引き出しが多いような気がします。
教育に関係あってもなくてもいいので、何かしらのバイトやボランティアで人間力を高めておくことをおすすめします。
⑨本を読む
本を読むことには、知識量の増加や読解力の向上など様々なメリットがありますが、中でも語彙力が高まることは学校の先生にとって大事なことだと思います。
というのも、学校では、生徒の状況に応じて、その都度、適切な言葉・表現で説明することが大切だからです。
授業での説明や学級での語り、通知表の所見記入など、語彙力を必要とする場面があるので、様々な本から言葉の選び方や伝え方を学んでおくと良いと思います。
⑩ストレスの発散方法を見つける
学校の先生に限らず、社会に出ると様々な要因からストレスが溜まっていきます。
適度にストレスを発散しておかないと、いつか積もりに積もったものが爆発しかねません。
働きながら自分なりの発散方法を見つけることも出来ますが、最初のうちは忙しくてそれどころじゃないかもしれないので、今のうちに色々な方法を試しておいても良いかもしれません。
まとめ
さて、この記事では、「音楽の先生を目指している人が学生時代にしておくべきこと」と題して、私の経験を基にやっておくと良いことをご紹介しました。
少しでもお役に立てていれば幸いです。
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