
学校にはペンや付箋など必要最低限の文房具は揃っています。
ですが、その質はあまりよくないので、自分で調達する先生がほとんど。
授業や部活動に関する消耗品代や研修費など、自腹を切らなければいけない状況はたくさんあります。
というわけで、この記事では中学校教員時代に私が自腹で購入したものをご紹介します。
教員時代に自腹で購入したもの
授業、学級、部活動など様々な場面で自腹を切ることがありました。
今回はその具体的なエピソードも交えて私が購入したものをご紹介したいと思います。
いずれも、私の自己判断で購入したものなので、教員になったら必ず買わなければいけないものというわけではありません。

授業に関するもの
スタンプ
授業のワークシートや連絡帳に押すスタンプ。
このような「無くても困らないけどあったら生徒が喜ぶもの」は、先生の気持ち次第なので、購入するかしないか、また購入費用も人それぞれです。
私は様々な形・大きさを使い分けていたので、今までにスタンプだけで3万円以上は使っていると思います。
授業道具用のカゴ
中学校教員は教室移動が多く、教科書やワークシート、小道具など荷物も多いので、それらをひとまとめにできる大きなカゴがあると便利です。
お店で探すのは大変なので、みんなネットショッピングで購入していました。
CDやDVD、楽譜
私は音楽科教員だったので、授業で頻繁に使用するCDやDVD、楽譜は自分で購入していました。(だいたい月に5千円~1万円くらい)
もちろん公費でも購入可能ですが、異動する度に買い直さなければならず、その時に廃盤になっていたら困りますよね。
当時は、教科予算の使い道は他にもあったし、一度購入すれば長く使えるからいいやという気持ちでした。
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ケーブル類
私が勤務していた当時は、全員にタブレットが支給されていましたが、なぜか持ち運び用の充電器は学校に3本しかありませんでした。
誰かが授業に持って行ってしまうと使えないので、自分用に購入していました。
今はきっと全員分あるはずなので大丈夫ですよね!
学級に関するもの
掃除用具
ほうきや塵取り、モップなどの清掃道具は、全て学校で用意されています。
ですが、数が十分に足りているかというと微妙なところ。
足りない分は公費で購入できますが、届くまでに時間がかかるので、100円ショップなどで買ってくることもありました。
あと、私は雑巾がけが嫌だったので、音楽室用にクイックルワイパーを購入していました。
学級文庫用の本
私の勤務校では、毎朝読書タイムがあったのですが、中には自分で本を用意できない生徒や学校に置いてある本は難しくて読めないという生徒もいました。
そんな時に先輩教員から、「子どもたちのために漫画タイプの伝記本を揃えてあげなさい」と言われ購入。
当時は初任だったので言われるがままに購入しましたが、今思えばかなりの出費!

ティッシュペーパー
生徒たちも自分でティッシュを持って来てはいますが、念のため教室の棚に箱型のティッシュを置いていました。
学校の消耗品であるトイレットペーパーを教室に置いている方もいましたね。笑
部活動に関するもの
練習に必要な物
例えばラケットやユニフォームなど、部活動顧問として必要な道具を揃える必要があります。
部費もありますが個人で使うものは自腹になるので、担当する部によってはかなりの負担になるかもしれません。
私は吹奏楽部顧問だったので、指揮棒や演奏会用のスーツを購入しました。
生徒への差し入れ
夏休みや休日の練習時に飲み物やアイスを差し入れすることもありました。(もちろん完全にポケットマネー!)
まあ、これは気持ちの問題なので、とやかく言うことではないですね。笑
その他
筆記用具類
自分自身で使うだけならまだしも、学年や学級で使用するためのマーカー等も自腹で購入することがありました。
それぞれは微々たる金額ですが、塵も積もれば山となる!
まあ面倒な書類手続きをするよりも自分で買っちゃったほうが早いですからね…ある程度しょうがない部分ではあります。
自己研鑽本
授業の進め方や学級経営についてなど、様々な本を購入しました。
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民間企業でも、自己研鑽用の本を経費で落としてくれるところは少ないと思うので、これは教員に限ったことではないかもしれません。
親睦費
学校では親睦費の積み立てがあります。
使い道は飲み会や職員室用の飲み物・お菓子、職員旅行など。

交通費
出張時などの交通費は申請すればもらえます。
ですが、私の勤務校では、モノレールとバスは、1回の乗車につき100円という謎ルールがあったので、損をすることも。
また、タクシー代は当然もらえないので、修学旅行や出張でやむを得ずタクシーを使う場合は全額自己負担でした。
研修会費
教科の研修会等の参加費や教員免許更新の費用は全額自費です。
研修会はまだしも、更新講習は必須なのに自腹ってどういうこと!?って感じですよね。
まあ更新制度に関しては今後変わるので良しとして、研修会費を経費で出してくれるならみんなもっと積極的に参加して、授業力も向上するのになーと思います。
お揃いのTシャツ
運動会の際に教員全員でお揃いのTシャツを作ることがあります。
着たくなくてもほぼ強制。
1着3千円くらいですが、毎年買うとなると地味に出費ですし、何しろそんなにTシャツはいらないですよね。笑
まとめ 教員の自腹がなくなりますように!
さて、今回は私が先生時代に自腹で購入したものをご紹介しました。
改めて見ると、かなり自己負担が多いですね。
教員時代はこれが当たり前でしたが、転職していかに異常だったかを痛感しました。
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本来、先生による自腹はあってはならないものです。
ですが、
・税金なので自由に使えるわけではない
・購入できる業者が決まっている(Amazonや100円ショップは不可)
という事情があり、何でもかんでも経費では落とせず、一向に先生たちの自腹はなくなりません。
さらに、誰かが自腹で何かをすると、「あの先生はやってくれたのに」と言われるので、他の教員も自腹を切らざるを得ないという負の連鎖があります。
少しでも教育に関わる費用が増えて、教員の自腹がなくなればもっと平等な教育現場になるのでは?と思います。
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